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筋膜リリースとか何とか言うけど、フォームローラーで本当にそんなこと出来るのかって話を好き勝手書く

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【2018/12/3 リライト】

どうも、森です。

ゴチャゴチャして見辛かったのでリライトしました。

もはや何でもアリの「筋膜リリース」 

「筋膜リリース」という言葉がポピュラー化して早数年。様々な場面でこの単語を見かけるようになりました。

 

筋肉の懲りを解消する、体の循環を改善する…中には「痩せる!」「花粉症が改善する!」なんて情報もあります。

そのうち彼女が出来て宝くじも当たる!なんて効能も出てくると思います

とにかく何でもアリの状態になりつつあるワケです。今回は備忘録を兼ね「筋膜リリース」について、ゆるく書いていきます。 

筋膜についてのおさらい

一応「筋膜リリース」の前段階として「筋膜」について書いていきます。

現在わかっていることなどを復習しましょう。

そもそも「筋膜」とは…

以下トリガーポイントの公式サイトより引用します。

筋膜とは筋肉を包む膜のことで、ウェットスーツのように体全体に張り巡らされ、表層から深層まで立体的に包み込むため、組織を支える第二の骨格であるといわれています。

筋膜は筋全体を覆っている最外層の筋外膜、いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜、さらに筋線維1本1本を包む筋内膜との3種類に分けられます。

筋膜とは? | トリガーポイント™ 公式サイト より引用

なるほど。筋肉の大外だけでなく、パスタ状に束ねられた1本1本にも筋膜は存在するようですね。


一方でこんな情報もヒットします。

筋膜は全身の組織を包み込んでいるだけでなく、組織間の結合も担う結合組織である。

筋膜という単語一つでまとめるのは困難であり、解剖学的に詳細な名称付けが必要だが、専門家の間でも分類方法が定まっていないのが現状である。
筋膜 - Wikipedia より引用

ということで、企業やスポーツ関係者が便宜上使う「筋膜」と、医学的・解剖学的な「筋膜」は多少違う意味合いで使われている可能性が高そうです。 

筋膜の働きについて

実はよくわかっていない点も多い「筋膜」ですが、概ね「筋肉を包む膜だから筋膜」というのはわかりました。

では、この筋膜がどうスポーツに関係してくるのでしょうか。筋膜の働きをざっと見てみましょう。

・各組織を包み込み、組織と組織の間に仕切りをつくり分けると同時に結びつけ、体の姿勢を保つ役割を持つ
・組織同士がこすれあうことで生じる摩擦から保護する
・筋膜は、筋線維を包んでいる3つ(筋外膜、筋周膜、筋内膜)に構成された構造から、筋線維の動きを支え、力の伝達を行う

筋膜リリースとは? | トリガーポイント™ 公式サイト より引用

何だかスポーツに関係していそうなワードが出てきましたね。
ざっくり言うと「筋同士の潤滑油」の役割があるようです。

なぜ筋膜をリリースするのか

ここまでで

・筋膜とは、筋肉を覆う膜である
・潤滑油のような働きをする

といったことがわかりました。

では、そもそもなぜ筋膜をリリースする必要があるのでしょうか。

 

実は、筋膜は癒着したり、縮こまったりしやすい性質があるようです。これが筋肉のコリや疼痛の原因になるのだとか。

 

筋膜リリースは「筋膜はがし」とも言われますが、本当に筋膜を剥がしてしまうと体が分解してしまうはずですので、癒着箇所から剥がして正常な働きをさせてやる…というのが「リリース」という表現で発信されているのでしょう。

市販品で本当に筋膜リリースができるのか

 

ある意味本題です。
結論から言いますと「分からない」というのが正直なところのようです。

ただ、専門家のサイトなどでは「フォームローラーでは筋膜に影響を与えることはできないのではないか」という指摘がメチャクチャあります。

 

どうにも「ローラーで刺激できるポイント」と「筋膜があるとされるポイント(深度)」にズレがあるようです。「本来の筋膜」はローラーで体重をかけてコロコロした程度では、どうにもならない所にある…といった旨の指摘です。
(このくだり、いろいろ引用すると長くなりすぎるので今回は省略します。)

いくつかの見解を見た限り、市販の筋膜リリースを謳ったフォームローラーはマッサージ効果はあれど、筋膜をリリースはできない可能性が高いと思います。

フォームローラーには何の効果もないのか 

では、フォームローラーには何の効果もないのでしょうか。

否、血流の改善・筋肉痛の軽減、可動域の改善効果は出ているようです。

 

日本語の論文はあまりないですが、英語でそれらしいのはいくつかヒットしますね。


Foam Rolling as a Recovery Tool after an Intense Bout of Physical Activity

http://www.roypumphrey.com/wp-content/uploads/2014/07/Foam_Rolling_as_a_Recovery_Tool_after_an_Intense.19.pdf

 

めちゃくちゃ雑に要約すると

よくわかんねーけど運動後の筋肉痛には効果あるんじゃない?

といった感じです。筋肉痛を軽減する効果は期待されるものの、まだ継続的な研究を要するみたいですね。

しかし、この研究の関連サイトをいくつか見ていくと「フォームローラーを作っている企業からスポンサードを受けて書いたわけじゃないよ」みたいな情報が出てきます。少なくとも恣意的な実験を行ったわけではないようです。

したがって、フォームローラーがケア面で効果的という話は本当のようです。


このように殆どの研究では「何だか良さそうな効果が出たけど、何故こうなったかは今後さらに検証が必要」と結論づけています。

研究の絶対数もまだ少ないようです。

まとめ

・筋膜は筋同士の結合を助け、さらには潤滑油のような役割をしていると考えられる
・よく見られる「筋膜リリース」というのは商業的・便宜上の言葉の可能性が高い
(厳密に「筋膜をリリースする効果」があるのかは疑わしい)
・筋膜リリースのフォームローラーには恐らくマッサージ効果があり、パフォーマンス改善の一助となる可能性がある

…うーん、「よくわかっていないことがわかった」って感じですね。
しかしながら、現場ではフォームローラーは本当によく見かけますし、体感効果はあるといった声も多く聞きます。

 

実際に私も使っていますが、ウエイトトレーニング後のリカバリーなどには体感効果があります。

「効能があらわれるロジックはよくわかっていない」というのが正直なところですが、
いち選手の立場としては「効果があるならいいじゃん」という感じです。

 

適切なリリース時間や押し当てる強さについてはまだ分かっていないことが多いようですが、一般的にはスポーツマッサージはウォーミングアップの一環で5分程度、練習・競技後のリカバリーで20〜30分程度とされているようです。

したがって、フォームローラーもこれに準じた時間実施するのが良いのではないでしょうか。

 

けっこうウォーミングアップ前に長い時間ゴロゴロやっている人を見ますが、相当コリがない限りは5分〜10分で切り上げるのが吉かもしれませんね。

 

今日はここまで。