【caution!】
本稿は私見が入った記事です。
どうも、森です。
長いこと短距離をやっていると高確率でブチ当るのが「どのくらいウエイトを入れていくべきか」という問題。
ウエイトについては適切な頻度・量というものがあろうかと思いますが、今回は主に頻度について好き勝手考えてみたいと思います。
なぜ問題化するのか
そもそも、なぜウエイトの頻度に迷いが生じるのでしょう。
ずばり、ウエイトもダッシュも高強度のトレーニングだからです。トレーニングの常識として、高強度に高強度を連日組み合わせていては疲労や故障のリスクが付きまといます。そもそも、連日できるようであれば強度不足ということになります。
こうした背景もあって、スプリンターのウエイトトレーニングは、よくある筋トレ系サイトの周期表通り実施することが難しくなっています。
解決方法を考えてみる
前述の問題を鑑み、トレーニングの周期をいくつか考えてみましょう。
前提条件
- 平日は競技場で練習ができない
- フリーウエイトができる練習環境がある
- ウエイトはBIG3(ベンチ、スクワット、デッドリフト)中心
- 練習回数は週5
- 3日以上連続で練習しない
社会人で練習回数週5はハードルが高い気がしますが、多い人に合わせました。◯が通常の練習、◉がウエイトの日です。
パターン1
月火水木金土日
◯◉◯休◉◯休
私自身、最も調子が上がっていた大2〜大3の時のサイクルです。デッドリフト−ジャンプスクワット−ベンチプレスを5×5で行い、その後競技場で300mを1本のような〆方をしていました。
今このサイクルを採用していない理由としては以下2点が大きいです。
- 扱える重量が増えて中2日で回復し切らなくなった
- 社会人になり、平日競技場で走れる環境ではなくなった
競技場練習を土曜日に入れることを考えると、身体にかなりダメージがある状態でトレーニングに入るのは得策ではないという判断です。
メリット
月曜にプライオ+ショートダッシュ、火曜にウエイト+ミドルの距離を少し、水曜に対乳酸などでじっくり…とスタンダードな強度設定ができます。
週2回ウエイトが入るので、1つを高重量、2つをパワー養成系のように用途を分けられます。
デメリット
オールアウトまで追い込むと、翌日の練習が成り立たないと思います。また、試合シーズン中は週末に試合が入りますので、このサイクルを回していくのは難しいと思います。
パターン2
月火水木金土日
◯◯◉休◯◯休
走練習・プライオ系を優先するパターンです。
メリット
週の初めにフレッシュな状態でスピード・強度を高めた練習ができます。また、後半にロング系の負荷練習を設定しやすいと思います。
ウエイトの翌日がレストなので、ウエイトのダメージが残った状態で走練習をしなくても良いというメリットもあります。
デメリット
3日目にウエイトを入れるので、走練習の疲労がウエイトに何らかの影響を及ぼす可能性があります。
また、ウエイトが週1回ですので短期間にガンガン筋力を上げたい場合には適さないかもしれません。
パターン3
月火水木金土日
休◯◯休◯◯◉ーA
休◯◯◯休◯◉ーB
休◯◯◉休◯◯ーC
週末の時間が取れる時に強度の高い練習を持ってくるパターンです。
メリット
競技場練習の質が確保しやすいのが特徴です。また、ウエイトの翌日がレストなので、ウエイトのダメージが残った状態で走練習をしなくても良いというメリットがあります。
デメリット
土日を練習に充てると、丸1日休める日がなくなります。やってみるとわかりますが、けっこう精神的に疲弊します。
また、試合シーズン中は週末に試合が入りますので、このサイクルを回していくのは難しいと思います。
パターン4
月火水木金土日
◉◯◯休◯◉休→
◯◯休◉◯◯休→
◯◉◯休◯◯◉…
2年ほど残業が月80時間くらいある部署に居たことがあり、そこから脱出直後に組んだルーティーンです。とにかく衰えきった筋力を戻すためにこのサイクルを組みました。
結果として、100mの記録を11秒3くらいから10秒85まで戻すことができました。
私の場合ですが、高強度のデッドリフトを走練習等と並行した場合は中4日のサイクルが必要でした。
メリット
ウエイトを最優先にしていますので、強度を確保しやすいです。週に1.5回高強度のウエイトが入るので、短期間にレベルアップできるのが実感できました。
デメリット
曜日が固定されないので、仕事との折り合いが難しいです。また、ウエイトの翌日の走練習で強度を誤ると怪我をしやすく、疲労が蓄積しやすいです。
このサイクルで組んでいた冬期は何度か筋膜炎になりました。
デメリットの解消法について
こうして見てみると、当然ですがどのサイクルもメリット・デメリットがあります。
後編は、これらデメリットを解消する方法について私見を述べたいと思います。
今回はここまで。