向かい風参考記録

陸上競技 その他 いろいろ

3月のトレーニング記録

f:id:Wetland:20210301230245j:plain

3月は最大筋力系は引き続きサイクルに入れつつ、スピードレベルを一段引き上げていく予定です。

これまでの経過

2月は期分けでいう「一般準備期」と「専門的準備期」の間くらいのトレーニングに取り組んできました。疲労が思ったより大きかったのですが、持久力・基礎筋力面は間違いなく昨シーズンより改善しています。今後取り組むべきことは、ここで作った能力のベースをショートスプリント仕様に尖らせていくことです。

3月のトレーニング

シーズン開幕が5月初旬の予定なので、本州より1ヶ月半ほど遅めのサイクル・記録水準で動いていくことになる見通しです。3月は試合期に向け、最低スピードのレベルを一段階高めておきたいと考えています。良くも悪くも不完全回復状態で本数を重ねることに順化してしまっているので、感覚を良くしたい・スピードレベルを高めたいときはレスト多めに取って一発の出力を高めていく予定です。 

トレーニング内容

3月1日(月)

・ヒールドロップ2種 15reps3set

今週はトレーニングボリュームを下げ疲労の回復を図ります。ここで3〜4日レストにしても良かったのですが、これはもう少し後に取っておきます。特に3月下旬〜4月上旬は年度替わりですので、例によって訳のわからない仕事が降ってくる可能性があります。ここで思うようにトレーニングを積めない状態に陥ってイライラしないためにも、今月も中旬あたりまではある程度のボリュームを確保しつつ進めていきたいと考えています。

3月2日(火)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・補強10種目

まさか月初め早々にトレーニング場に行けないレベルの大雪が降るとは思いませんでした。朝起きて車が雪山と一体化していたので車通勤を諦めて走って出勤しましたが、尋常ではない汗が出ました。夜には降雪も落ち着いたので、明日は平常通りトレーニングができると思います。

3月3日(水)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・150m×3 r=wb
・CL 50kg5reps 5set
・BP 60kg5reps 5set
・プレート腹筋 10kg20reps3set

脚の疲労は取れてきましたが、いかんせん神経疲労・ストレスが大きく「噛み合い切らない」感じがします。ドリルの動き一つ一つ、流しの力感を見ても昨年の同時期より断然良いと感じますが、スプリントの動作に落とし込み切れていません。本来ドリルはスプリントの動作や感覚を切り取ったり強調したもののわけですが、これをどれだけスプリントに還元できるのかは「センス」「インスピレーション」の世界です。

便宜上「センス」と表現しましたが、これは競技の才能というより「言葉に分解して説明が難しい」感覚質を指します。高校倫理の範囲でいう「クオリア」ってやつですね。ハイハイから二足歩行に変化したとき、自転車の補助輪が取れたとき、何らかの感覚質の変化が起こっているはずですが言葉で分解して説明するのは難しい。「スポーツ運動学」という学問ではそういった領域に一部踏み込んでいくわけですが、なにぶん半端に齧っただけなので何とも言えませんね。

3月4日(木)

・ヒールドロップ2種 15reps3set

予定通りレストです。TwitterのTLにもボチボチ良いタイムが出てくるようになりましたね。こちらは本日の最低気温マイナス16度ということで、本州勢の皆さんよりもう少しのんびりした調整になると思います。

3月5日(金)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・50m×3

・体幹補強10種(各100)

こう書き出すと相当少ないですが、ドリルをたくさん入れたのでトータル2時間弱を要しました。冬期はそこそこボリュームを消化できたと思っていましたが、50mでもレストをしっかり取ると普通に消耗します。つくづくスプリントは特異な運動だなと感じます。

3月6日(土)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・120m
・DL 70kg5reps,110kg,140kg,150kg2reps3set

・プレート腹筋 10kg20reps3set

引き続きストレッチとドリルを増やして走りました。120mを走って確認した限り、スピードレベルが一段階引き上げられた感じがしています。とはいえ120m1本で消耗しているのはどうなんでしょう。デッドも腹圧をかけると立ちくらみがしたので、レップ数を減らさざるを得ませんでした。

3月7日(日)

・レスト

泥のように眠るとは正にこのこと。休日もアクティブだったり、平日に朝活に励む方々の何と凄いことでしょう。疲れた時は人と会わずに過ごすに限りますね。明日は先日の休日労働の振替なので、引き続き穏やかに過ごせると思います。

3月8日(月)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・jog 30min
・登坂30m×5,60m×3,90m×1

・体幹補強10種(各100)

スプリンターの中にはジョグを一切しない(5分以上ジョグができない)タイプの選手もいますが、私は冬期練習〜春季大会あたりまでは最低1000mまたは10分のジョグを入れるようにしています。何らかのエビデンスに基づいているわけではありませんが、1000mも持続できない動きには特有の燃費の悪さや故障リスクがあると感じています。

30分ジョグの間は一定の動きや意識で走ることはなく、常に動きを試しながら走ります。上体を真っ直ぐ立てたり倒したり、足の置き方も「母指球を置く」「粘着テープで地面にくっついた足を踵から順に剥がす」意識だったり、腕降りの起点の意識やタイミングを少しずらしながら走っています。何となくですが「気がつくと30分過ぎていた」というのは良い兆候で、20分くらいで感覚の引き出しが無くなって脚が重く感じるのはコンディションや意識があまり良くないと感じています。

3月9日(火)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・120m×3 r=4m

長らく更新の感覚が空いてしまい、申し訳ありません。ここから16日までの分は後日追記したものになります。

久々に人と走るトレーニングをしました。120m×3と少な目でしたが、前日の坂ダッシュの疲労が抜けていなかったのか、ストライドがかなり狭くなってしまいました。あまりに走りが小さかったので、映像を見返したときにショックでした。悪い意味で「ずっと動いている」感じの走りになってしまったので、少し「形を作っておいて落ちる」感じの意識を入れていきたいと思います。

3月10日(水)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・CL 50kg5reps 5set
・BP 60kg10reps 3set
・プレート腹筋 10kg20reps3set

今日のクリーンで明らかに意識・感覚が一段階変わりました。以前は軽い分「よりファストに」一瞬でぶち挙げる意識でしたが、今日は「地面をプッシュした結果バーが挙がる」のを意識できました。地面へ圧を加えるのも「叩き」ではなく、あくまで「プッシュ」なので、バーがフワッとした挙がり方になりました。

「地面のプッシュ」はデッドリフトでもあまり意識できていないので、こちらも重量を下げて意識重視で取り組んでみたいと思います。

3月11日(木)

・レスト

レスト日ですが、他のことは一切できず寝落ちしてしまいました。競技外での疲労とストレスがかなりまずいレベルまで来ており、身体の症状に出てきています。

3月12日(金)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・DL 70kg8reps 5set
・BP 60kg5reps 5set
・プレート腹筋 10kg20reps3set
・150m×3

土・日は遠方まで遊びに行くことになったので、今日はウエイトとスプリントを両方実施しました。デッドリフトはかなり軽い重量にしましたが、挙げるときに地面へのプッシュを意識し、降ろすときはネガティブを意識しました。高重量時は挙げた後はほぼ落下させるので、ネガティブ意識は低重量の特権です。

3月13日(土)

・レスト

美術館と温泉に行ってきました。芸術は素人なので高尚な視点から鑑賞することはできませんが、優れた芸術は何となく感性にフックを残してくれるものだと感じています。佐々木榮松 先生の展示は2度目の訪問でしたが、やはり素晴らしいものがありました。

油絵ながらフォーカスの当たらない部分をバッサリ省略していたり、人物の顔の描き方も写実的寄りながらもデフォルメが施されており、非常にオリジナリティがありました。

3月14日(日)

・レスト

半廃墟と化した釧路の駅周辺を散策。10年後は一体どうなっているのか、色々な意味で楽しみな区画です。弾丸日程だったのでリフレッシュできたような疲れたような感じです。

f:id:Wetland:20210317034515j:plain

f:id:Wetland:20210317034522j:plain

f:id:Wetland:20210317034533j:plain

f:id:Wetland:20210317034546j:plain

3月15日(月)

・レスト

とりあえず今週は火・木・土のみトレーニング予定とします。

3月16日(火)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・CL 50kg5reps 5set

・プレート腹筋 10kg20reps3set
・200m×2 w=wb
・(20+50m)×2

競技外の疲労とストレスの影響か、複視(モノが2つに見える)が悪化してしまいました。今年度は顎関節症、喉の詰まり感(ヒステリー球)、肩周りの痺れと身体症状がかなり出ていましたが、ここに来て複視がぶり返したのは痛手です。酷いときは運転に支障が出るレベルなので、これ以上悪化する前に眼科を受診することにします。 

3月17日(水)

・ヒールドロップ2種 15reps3set

午後から年休をいただき眼科を受診。視力は両眼1.2ずつありましたが、若干の乱視と複視症状が確認されました。ごく僅かに左目の挙動が内斜視になっており、目が疲れてくると補正が効かなくなってくるのが原因ではないかとのことでした。

それでも人体というのは良くできていて、多少は目からの映像に乱れが出ていても脳の側で補正してくれるそうです。ただし脳が疲労やストレスに晒されているときはこの限りでなく、それが複視症状に繋がっていると。日によりコンディションが違いますが、酷い日は遠くのものが1.5〜2個にハッキリ分かれて見えてしまうので処方箋を頂き眼鏡を作ることにしました。

3月18日(木)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・150m×5(各間に補強)
・プレート腹筋 10kg20reps3set

身体中に浮腫というか炎症を感じました。調子が悪いなりにジョグを長めにとって汗を流し、走りもスピードを出せるコンディションではなかったので抑え気味に入りました。

3月19日(金)

・ヒールドロップ2種 15reps3set

先日の処方箋を持って眼鏡屋さんへ。生まれてこのかた眼鏡を作るというのが初めてなので、何もかも新鮮な体験でした。視力補正なしのプリズム眼鏡(複視補正)というのは珍しいらしく、処方箋を提出すると驚かれました。

今回はオークリーの『クロスリンク』を購入。オークリーはサングラスを持っているので、大まかなフィット感などは違和感なく装着できるのが嬉しいところです。

オーナーのおじさんの軽快なトークが面白く、つい聞き入ってしまいました。今でこそオークリーの眼鏡というとクロスリンクのイメージですが、昔はスポーティさの欠片もない眼鏡を出していたそうで当時は全く売れなかったのだとか。

3月20日(土)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・DL 70kg8reps 5set
・BP 60kg5reps 5set
・プレート腹筋 10kg20reps3set
・120m×1

業者から来た月曜午前〆の照会メールを捌き切れなくなった上司から、金曜の定時30分前に案件丸投げのデスコンボを喰らったため午前中は休日出勤。こういった日々のストレスや疲労が眼の異常に繋がっていると思うのですが、その辺りはどうなんでしょう。この職場では心療内科の診断書が最強カードで後は横並びという感じなので、あまり配慮を求めても無駄という感じがします。

デッドリフトを軽い重量で行うというのは自分の中では結構感触が良いので、もう1回分入れて様子を見ようと思います。ヒップヒンジといった基本が疎かになっていたことを実感できますし、今のところは走りにも流用できている感覚があります。

3月21日(日)

・レスト

だいたい1週間の疲れがどっと来るので、日曜は基本的にアクティブに動けません。ただ、生きていて「向こうから来るモノ」は老・病・死もそうなんですが、だいたい良い物事ではありません。能動的になってこそ、楽しいことや嬉しい出来事に出会えるものだと思っています。

トレーニングボリュームと頻度を落としたお陰で多少は身体のコンディションがましになったので、今月いっぱいはもう少し鍛錬サイクルを継続の予定です。

3月22日(月)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・jog 30min
・登坂30m×5,60m×3,90m×1

・体幹補強10種(各100)

ジョグやドリルの段階では冬期トレーニングの蓄積を感じますが、いざ走り出してみると噛み合い切らない状態が続いています。悪い意味でずっと動いているようなフォームになってしまっています。理想はチョコマカ詰まったり動作の終末でビローンと間延びしない走りです。

好調時の山縣選手はこの動作の切り替え部分が素晴らしく、振り上げ・降ろしの前に一瞬ピタっと止まるような局面が作れています。スプリンター界隈ではこれを「タメ」と表現したりもしますね。もちろんこれは動作の終わりを意識的に止めにいっているわけではなく、力を発揮し終えてリラックスした腕や脚に対し、引き戻す力が加わって丁度イコールになる瞬間が動作の終末とピッタリ合っているから起こる現象だと思っています。

リラックスはできていても引き戻しが一瞬遅れるとビローンとした動きになり、引き戻しが早すぎると詰まった印象の動きになります。たまに頭や上半身を前後に煽るように準備動作を付けて走るタイプの選手がいますが、恐らくその方がタイミングに余裕ができて感覚を掴みやすいのでしょう。

3月23日(火)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・200m×3
・補強10種目

左脚を含めた左半身の状態があまり良くないように感じます。脚を痛めるときはけっこう左右満遍なく負傷しますが、動きが悪くなったりどこか痛める兆候は左からが多いような気がしています。アキレス腱痛も左足のみに出ますし、足裏の感覚も左脚はローリングができず叩きになってしまうことも多いです。

この辺りはどこか末端部分だけが問題というわけではありませんし、一朝一夕で解決できるものでもないと感じてます。そもそも人間の身体自体が内臓を含め左右非対称なので、外の骨や筋肉が完全に左右対象というのはあり得ないでしょう。100%の解決より、現状よりベターを目指した方が良さそうです。

3月24日(水)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・120m×3
・CL 60kg5reps 5set
・BP 40kg10reps 5set
・プレート腹筋 10kg20reps3set

あまり調子は上がっていませんが、ウエイトのクリーンとデッドリフトのエラーが少しずつ改善されてきたように感じます。もともとパワー系のトレーニングは苦手だったので、一定の重量以上になると感覚的なコントロールが効かなくなっていました。思い切って重量をかなり落とし、ネガティブ動作含め筋肉の収縮を意識したのが良かったのでしょう。

とはいえここから重量を段階的に上げていかなくては、単なる低重量での自己満足汗かき体操になってしまします。負荷と意識を良い塩梅でコントロールできる水準を探りながら、7月あたりに1つのヤマが作れたら良いですね。

3月25日(木)

・ヒールドロップ2種 15reps3set

最近のレスト日はだいたい寝落ちしています。寝落ち日は睡眠時間自体は多いはずなんですが、どうもそういう日は疲れが取れた気がしません。眠るにあたっての準備の問題でしょうか。ひとまず今週はトレーニングを継続し、来週一週間は移行期間ということでレストにします。

3月26日(金)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・スタート調整
・補強10種目

久々にスタートの調整。ブロックは無しですが、やはり少し動きがぎこちないです。感覚的には最初の数歩は歩くくらいの力感で接地に行った方が経験上良いのですが、どうも弾いてしまいます。この辺りはシーズンインの5月までに修正した方が良いと思いますので、スタートもぼちぼち修正を入れていきます。

3月27日(土)

・レスト

本当はこの日にウエイトを持ってきたかったのですが、全身の疲労が強く出て断念。眼の状態も良くなく、物が1.5〜2個に見えます。補正用のレンズが入った眼鏡が届いたので、暫くは慣らしを兼ね、基本的に装着状態で生活したいと思います。

3月28日(日)

・ヒールドロップ2種 15reps3set
・50m×3,100m×1(11"50)
・DL 70kg8reps 5set
・BP 60kg10reps 3set
・プレート腹筋 10kg20reps3set

久々に100mをコントロールできるくらいの出力で走ってみました。暖かくなってきたとはいえ気温もまだ6〜7度ということで、全体的な硬さが残っている気がします。シーズンに入ればスピードを出しやすい条件は勝手に揃ってくるので、それに対応できる身体づくりを進める必要がありますね。 

3月29日(月)

・レスト

移行レスト1日目。このまま日曜までレストとし、翌週月曜からトレーニングを再開予定です。午前中は職場で不要となった机や椅子の運び出しを行いましたが、想像以上に堪えました。iPhoneの「ヘルスケア」にはアクティビティを検出する機能があるのですが、エレベータもない建物の2階3階から重い机や椅子を運び出しているうちにかなりの階数をカウントしていました。

f:id:Wetland:20210331003910j:plain

もちろんトレッキングや登山に行った日はこれが200〜300階としてカウントされるので自己ベスト(?)ではありませんが、こういった日々のアクティビティを見返すのは面白いですね。 

3月30日(火)

・レスト

移行レスト2日目。明日は年度最終日で机の移動などワチャワチャすると思われますが、1日で消化できる作業量は限られています。年度末に職場に長居すると「この課の机の配置だと書類棚の割り振りが云々」「コピー機を柱の近くまで動かした方が良いのではないか」など、この期に及んでどうでも良いことに巻き込まれがちです。体調もまだ十全ではないので、あまり長居しないようにしたいと思います。

3月31日(水)

・レスト

年度最終日でしたが、雑事に巻き込まれず退勤できました。私自身は4月1日からの部署異動はありませんが、機構改革による業務の所管換えや人員の配置転換がありますので実質は半異動のようなものです。ベースの業務8割が手元に残り2割が配置転換で他部署に飛んでいくことになったわけですが、このカード交換で手元に来た業務がどうなのか実際まだよく分かりません。

総評

2月下旬あたりから顕在化してきた疲労が、外的なストレス要因によって一気に表に出た感があります。1週間レストで心身の状態が上向きになってくれると良いのですが、外的要因はなかなかコントロールできないのが難しいところです。