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多機能クロストレーニングシューズ、メトコン5をレビューしてみる

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トレーニング用のシューズには、それぞれ想定される強度や用途があります。

例えばランニングとウエイトトレーニングでは求められる耐久性や構造が異なるため、これらのシューズは使い分けることが推奨されています。とはいえ何足も靴を揃えるのは費用面の負担もありますし、靴を沢山持ち運んで履き替えながらトレーニングするのは面倒なものです。

今回はそのようなトレーニング時に求められる機能を網羅したシューズ「メトコン5」をレビューしたいと思います。

概要 

これまでのメトコンシリーズの中で最高の性能を誇るナイキ メトコン 5。

本格的なウェイトトレーニングに対応した安定性、スピードを追求するためのトラクション、要所の耐久性強化をすべて実現しています。過去の全メトコンモデルに適合するHyperliftインサートも採用。ウェイトリフティングや、高負荷トレーニングの秘密兵器になるはず。

NIKE 公式ラインショプ より引用

従来のランニングシューズは大なり小なりクッション性があり、重心を前に転がすサポートが付いてます。これはウエイトトレーニングの最中に重心がグラつく原因にもなり、対象とする筋群への刺激が不十分となる可能性もあります。

一方、ウエイトリフティング用のシューズはソールが硬く重量があるためランニングには不向きです。

メトコンシリーズはこれらを良い塩梅で調整し、ウエイトトレーニングからダッシュやスレッド(そり)押し、ロープクライミングにいたるまで様々なアクティビティに対応可能にしたシューズといえます。

カタログスペック

■計算しつくされた安定感

フラットで幅広の薄型ヒールに、取り外し可能なHyperliftインサートを組み込みました。オフセットが追加されたことで、スクワット、ウォールボール、スラスターでなどでの安定感が強化されています。

■要所の耐久性をアップ

シューズ上部に施したテクスチャード加工のプリントが、軽量ながら必要な部分の耐久性を強化します。

■グリップを強化

アウトソールがシューズの側面を包み込み、多方向の動きに対応したトラクション。ロープを登る時にはグリップとなり、滑り降りる時にはスピードが上がります。

■多様なクッショニング

ヒール下のフォームを硬めにして、安定したフィット感を強化。前足部のフォームは柔らかく、激しい衝撃を吸収します。

アッパーは高強度の合成繊維、ソールはゴム製ということで耐久性を重視した造り。基本はウエイト系に対応できる固さ・フラットさを有しながらダッシュやジャンプ系トレーニングまでカバーできるようになっています。

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▲使用用途:トレーニングの括りがデカくて頼れる 

外観

正直言うと、デザインは一つ前のメトコン4の方がポップで好みでした。4と比べると全体的に頑強さを増した印象です。アウトソールも擦れ系の負荷に強く作られていたり、5の方がより実用的な感じがあります。

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▲オールブラック。ある意味ナイキらしくない色使い

ソールも前モデルは均一だったのに対し、かかと・中足部・前足部でそれぞれ切れ込みも別パターンとなっています。

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特徴・使用感など

普通のシューズとの大きな違いは、8mmのインサートが付属している点です。

通常時のドロップ(かかと・前足部の差)は4mmとフラット気味ですが、インサートにより12mmに切り替えることができます。ドロップが出ると、足首が固めの人もスクワットのしゃがみがスムーズになるなど恩恵があります。

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▲説明書とかは特に無い

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▲これを

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▲こうする

4mmはフラット寄り、12mmは初心者用ランニングシューズと同程度です。どちらの感覚が好きなトレーニーにも対応しているのは嬉しい機能ではないでしょうか。

かかと部がしっかりしているので、デッドリフトの引き、スクワットのしゃがみなどがスムーズになった感覚があります。

サイズ感的には通常のランニングシューズと同じで大丈夫かと思います。8mmインサートを入れても圧迫される感じはありませんでした。

良い点・悪い点

シンプルに多機能で頑丈

ジムでのワークアウトの実態に寄り添ったシューズだと感じました。ウエイトトレーニングもトレッドミル走も一足で何とかなるのは良い着眼点かと思いました。高耐久ということで、長持ちしそうな点も長所です。

当然ながら専用シューズには劣る

当然ですがウエイトリフィングシューズ、ランニングシューズにはそれぞれの分野で一歩劣ります。特にウエイトリフティングシューズはドロップが20mm以上のものがあるなど、やはり構造が根本から違います。

ゆくゆくはパワーリフティングの大会に出たい!というトレーニーは、高価ですが専用シューズを揃えた方が良いと思います。

総評

見た目はナイキのシューズにしては少し地味な感じですが、機能性が高いシューズです。

この手の製品は得てして「帯に短し襷に長し」となりがちですが、上手い具合にバランスが取れています。

セールにかかると1万円を切ることもありますが、割とすぐ売り切れてしまいます。一足持っておくとソコソコ長持ちすると思いますので、ウエイトトレーニングをランニングシューズでやっているトレーニーは次のシューズ候補に入れてみてはどうでしょうか。

 

今回はここまで。