1874年(明治7年)、小樽で北海道初の蕎麦切り屋台「やまなか」が開業しました。
それから140年余年。現在は釧路にその流れを汲むお店があります。
今回はその総本店「竹老園」を訪ねてみました。
概要
初代 伊藤 文平 氏が夜鳴きそばの屋台を開業した後、拠点は小樽から函館へと移ります。1912年(明治45年)、2代目の竹次郎 氏が釧路に「東屋」を開業したのが現在の流れの始まりといわれています。
現在、釧路市街地には「東家」の屋号をもつ店が相当数ありますが、これらは東家から暖簾分けを受けたものです。
アクセス・営業時間など
営業時間:11:00〜18:00
定休日:毎週火曜
釧路空港や釧路湿原からは車で30分ほど。
駅から3.5km前後で、ショッピングモールのフィッシャーマンズワーフからは徒歩圏内の2km弱です。
拘りのある蕎麦屋はなぜか僻地にあったり営業時間がシビアだったりしますが、竹老園はそうではなく観光地からのアクセスも良好です。
駐車場もそれなりの規模のものを備えていますので、たぶん停められないということは無いはずです。
お店はこんな感じ
外観・店内
この竹老園、もともとは2代目の竹次郎 氏が隠居用に建てたお屋敷だったそうで、日本庭園と合体した造りとなっています。
隠居したのに営業を再開した理由は「そば造りが忘れられなかったから」だそうです。凄いモチベーションですね。
▲秋には紅葉が綺麗だそうです
▲座敷席を希望の方はコチラから
庭園を満喫できる座敷席もあり、座敷料300円で利用できます。
ちょっとした会合にも良さそうですね。
今回は座敷席を使う予定もなく、正面口から入りました。
席数・回転はそこそこなので、混雑していても待っていればそのうち順番が来そうです。
▲昼を過ぎればそこまで混雑していません
メニュー
老舗ながら気取った感じはなく、もりそばは税込690円。
海老天が付くと良い値段になってきます。
▲できれば右の「当店名物」を選びたい
中でも繋ぎに卵黄を使用した「蘭切りそば」は1954年(昭和29年)に天皇陛下が食された際、大変美味しいということで「おかわり」をご所望され、3代目の徳治 氏は涙を流して喜んだ…という逸品だそうです。
今回はそういったエピソードをガン無視して「天ざる」を注文してしまいました。
料理
「東家」系列の最大の特徴は「麺が緑色」であるということです。
麺が茶色の田舎そば、白っぽい麺の更科そばとは明らかに違う見た目です。
▲クロレラの粉で着色されているのだとか
ちょっと奇抜な見た目に反して味は堅実。つゆもどちらかといえば辛めの分類でしょうが、際立った感じはありません。万人に好かれる感じがあります。
観光客だけでなく、地元のお客さんも多い理由はこの辺りが理由ではないでしょうか。
なぜかリピートしたくなる味
実は竹老園に来るのは3度目。味の奇抜さはないものの、何だかリピートしたくなる味です。これが老舗の老舗たる所以でしょう。
持ち帰りメニューもあるそうなので、今度は布教用に買って帰りたいと思います。
今回はここまで。