向かい風参考記録

北国在住。陸上競技、その他 いろいろ。

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プライオメトリクス実施の際にありがちな問題点と対応策について好き勝手書く

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【caution!】

本稿は私見が入った記事です。

どうも、森です。

皆さんは、人が最大筋力を発揮できるまでにかかる時間をご存じでしょうか。

コンディションやその他状況にもよりますが、およそ0.5秒前後かかるといわれています。それに対し、短距離走の接地時間は0.1秒ほどです。

このことから、特に跳躍や短距離においては「より短い時間で」「大きな力を発揮する」ことが求められます。

プライオメトリクスは、このような瞬間的なパワーを養成するトレーニングです。

今回は、実施の際にありがちな問題点と対応策について考えてみたいと思います。

ありがちな問題点

特にチームでトレーニング行うとき、最もポピュラーなプライオメトリクストレーニングは何でしょう。

スプリンター向けのトレーニングとしては、ハードルジャンプが行われていることが多いのではないでしょうか。

▲こういうやつ

ハードルジャンプには、ざっと考えて以下のようなメリットがあります。

  • 時間効率が良い
  • 負荷調節が容易(高さ調節ができる)

2、3列分異なる高さのハードルが用意され、選手が列をなして次々ハードルを跳んでいる光景。競技場では珍しくないでしょう。

ただ、個人的にはこの実施方法にはいくつか問題があると思っています。

レスト時間が短くなりがち

ハードルを跳び、列の最後尾について、また跳ぶ…この一連の流れがレスト時間なわけですが、1分未満の場合はレスト不足です。

ハードルジャンプ自体、負荷にもよりますが疲労物質で脚がパンパンになったり、酸欠状態に追い込まれる類のトレーニングではありません。ゆえに1分未満のレストでも、こなそうと思えばできてしまうわけです。

しかし、レスト時間が不足していては、そのうちフレッシュな状態は保てなくなります。「瞬間的な力発揮」ができなくなった以上、トレーニング目的とは異なった負荷がかかる可能性があります。

実施回数が適当になりがち

ウォーミングアップの一環でハードルジャンプを実施しているチームなどは「伝統的にこの回数」というものがあると思います。

それ以外はどうでしょう。「今日は使えそうなハードルが20台あるから、10台×2列で10セットやるか〜」みたいなノリでやっていることはありませんか?

利便性が高い反面、 設定が適当になりがちなのがハードルジャンプの問題点といえましょう。

適正なレストや実施回数とは…

いくつかの資料をもとに、適正と思われるレストや実施回数などを見ていきましょう。

レスト時間について

負荷にもよりますが、エクササイズ実施時間の4〜10倍は必要といわれています。

最初に掲載した動画では、ハードル5台を5秒ほどで通過しています。仮に10倍の秒数とすると、レストは約50秒必要です。

NSCA(世界的に権威あるストレングス&コンディショニング団体)のサイトにあります「プライオメトリックス入門」を参考にした場合、ややレストは長めで2〜4分を要することになります。

f:id:Wetland:20190129004914p:plain

 NSCAジャパンのサイト より引用

いずれにせよインターバルトレーニングのようにポンポン飛びまくるのは、特別な意図がない限り避けた方が良いと思います。

実施回数について

負荷なしの場合10回×3〜5セット、負荷を用いる場合は1〜5回×3〜5セット程度が推奨されています。

NSCAのサイトの情報でも、概ね同じような感じです(下記の表換算では、両足踏切の場合は1回跳んで「2」としてカウントされます)。

f:id:Wetland:20190129005636p:plain NSCAジャパンのサイト より引用

これに基づいて考えた場合、ハードルの高さにもよると思いますが、よくある「10台×5セット」は概ね適正といえます。

まれにある「10台10セットで100台跳ぶぞ!」というのは、基本からはちょっと外れたトレーニングということになります。

※追い込み切る意図があって、このようなトレーニングが課されることもあります。

まとめ

ということで、今回のまとめです。

  • プライオメトリクスはレスト時間を長めにとるべき
  • 実施回数は負荷と相談しながら上限を設けるべき

しかし、実際問題として練習時間は限られており「長々とレストをとっていられない」場合も多々あると思います。

以下完全に私見ですが、1分レスト+上半身の補強運動の組み合わせをオススメします。これにより、脚を使わずに総運動量を確保できると考えています。

もちろん、ハイハードルなど高い負荷をかける場合は純粋にレストを長めにとり、回数を減らすべきでしょう。

とくに鍛練期、集団で行うトレーニングはどうしても「流れ作業」になってしまいがちな面もあります。集団には集団の良さがあります。それを活かして強度の高いトレーニングを消化したいですね。

 

今回はここまで。

【参考リンク】

日本体育大学トレーナー研究会 資料

プライオメトリックス入門

プライオメトリクスの強度に関する 実践的ガイドライン