向かい風参考記録

北国在住。陸上競技、その他 いろいろ。

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「何となく」で負荷を設定していませんか?最大筋パワー発揮や向上には適切な重さがあります

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【caution!】

本稿は私見が入った記事です。

どうも、森です。

今日は今日とてトレーニングの話題を少々。

雑記更新を楽しみにされている方、大変申し訳ありません…。

 

さて、突然ですが皆さんは「筋パワーの向上」を意識したことはありますか。

重いものを持ち上げるときと軽いものを持ち上げるときでは、持ち上げられる速さが違います。「パワー」とはこうした「力」と「速度」の積で表すことができます。

多くの競技スポーツでは単純な「最大筋力」より、この「筋パワー」向上がパフォーマンスアップの鍵になると考えられます。

今回はこの「筋パワー」について、少し考えたいと思います。

筋パワーが最大になる負荷は…

「筋パワー」は「最大筋力」とは異なる…というのは周知の事実ですが、パワーがピークになる負荷は最大筋力の何割くらいなのでしょうか。

ズバリ、最大筋力の30〜35%といわれています。

これはいわゆる単関節動作における数値であり、多関節の動作にそのまま当てはまる数値ではない可能性もあります。しかし、この法則はほぼ全ての筋肉に共通していると言われています。

つまり最大筋力が100kgとすると、パワーが最大になるのは30kg〜35kgあたりであると考えられます。

筋パワーを向上させるためには

「筋パワー向上」というのは、実はスポーツ界ではなかなかにメジャーな話題です。ですから、様々な研究が古くから行われています。

例えば、元大阪体育大学副学長の金子 公宥 氏が1974年に出版しました「瞬発的パワーからみた人体筋のダイナミクス」では、「最大パワーの向上には、空振り運動よりも等尺性筋力の1/3か2/3を用いた最大努力の筋収縮が効果的である」としています。

ということは、最大筋力の30〜60%あたりの負荷が適切といえるようです。

実際の研究

その後の金子 氏の研究で、筋パワー向上には異なる負荷を組み合わせることが有効であることがわかっています。

今回はそのうちのひとつ「複合トレーニングが人体筋のカ・速度・ パワー関係に及ぼす影響」を引用させていただきます。

実験条件

特に運動を行なっていない男子学生18名に対し、週3回の11週間トレーニングを行わせています。群は6名ずつ、下記の条件で3群に分けています。

1.G30群:最大筋力の30%の負荷で最大パワーを10回発揮する単一負荷の トレーニング群.

2.G30+0群:30%で最大パワーを5回発揮するとともに,0%Po(空振り)で最大速度を5回発揮する複合トレーニング群.

3.G30+100群:30%で最大パワーを5回発揮するとともに,100%(最大筋力)を3秒間ずつ5回発揮する複合トレーニング群.

回数は10回で統一しているようです。単純に30%負荷、30%+無負荷の複合、30%+100%負荷の複合で3群ということです。

結果

最大パワー、最大筋力ともに3番の30%+100%負荷の複合群の増加量が多くなりました。

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上図の左、中央がそれぞれ最大パワー、最大筋力の結果です。右はスピードのようですが、群間に有意差は無かったようです。

まとめ

ということで、今回のまとめです。

  • パワーがピークになる負荷は最大筋力の30%程度
  • 筋パワーを伸ばすには、30%+100%負荷の組み合わせが有効
  • 筋パワー向上=スピードの直接向上とはならない?

また、今回ご紹介した実験は、上腕筋の単関節運動が対象です。また、被験者も運動経験がほぼ無いと考えられます。

ここからは私見ですが、スクワットなど多関節運動で、かつ高重量を扱える人などは30%よりやや負荷を増やしても良いかもしれません。

また、実際問題としてその後に100%の重量を挙上するというのは難しいと思われます。現実的には90%付近を1回だとか、80%を複数回といったイメージになると考えられます。

最大努力で比較的軽量を扱った後は高重量でシメる…といった中で、程よい負荷を探る必要があるのではないでしょうか。

 

今回はここまで。

【参考リンク】

複合トレーニングが人体筋のカ・速度・ パワー関係に及ぼす影響

人体筋の力・速度・パワー関係に及ぼすトレーニング効果