本記事は2018/12/1に投稿されたものをリライトしています。
北海道南西部に位置する町、せたな町。
人口8,000人弱の小さな町ですが、ここには「日本一危険な神社」「エクストリーム参拝」の名を欲しいがままにする修験場があります。
今回はその太田山神社の話題です。
概要
「太田山神社」は北海道久遠郡せたな町に所在します。
北海道最西端の神社であり、道南五大霊場の一角とされているそうです。1441年〜43年あたりに創立されたという説もあり、北海道内でも最古の神社の一つです。
アクセス
せたな町自体、高速道路も無ければ鉄道駅もない最果ての地。
札幌から長万部、国縫まで高速を使ったとしても3時間半くらいかかります。
市街地から神社まで30分を要しますので、トータルで5時間は見ておいた方が良いでしょう。
日帰りはハードなので一泊コースをおすすめします。風光明媚で良い町ですよ。
参拝してみる
入り口には駐車場こそありませんが、車を退避させておくスペースがあります。よほど人が押しかける時期でない限り、駐車は問題ないでしょう。
▲他の参拝者の迷惑にならないよう、詰めて駐車しておきましょう
▲猿がよじ登り、蟹が歩むが如く…といった記述通り。もと修験場っぽい
ちなみに所要時間はゆっくり登って1時間30分、健脚であれば30分ちょっとで行けると思います。
ネット上では急峻な地形もあいまって「ヤバい」という話が一人歩きしがちですが、運動の習慣がある方なら問題なく登りきれるでしょう。
急階段〜女人堂
鳥居を通過した直後に参拝者を迎えるのは45度の急階段。
写真だとあまり伝わりませんが、バリアフリーの対極といえるデザインです。
▲左右には掴む用のロープも
普段運動をする人であっても、一気に登ると全身から汗が噴き出すレベルです。
トレーニング場としては最高ですね。
▲登りきった後、休憩すると汗が滝のように出てきて自分でも引いた
しばらくは崖の淵を切り取ったような道を進みます。目印も豊富にある一本道ですので迷うことはないでしょう。
▲滑落には注意
しばらくすると「女人堂」と呼ばれる拝殿があります。
かつてここが女人禁制だった時代に造られたもので、当時は女性はここまでしか来られなかったそうです。
当時の女性は今よりも小柄だった訳ですから「ここから先は危険」というせめてもの配慮だったのかもしれません。
▲キツかったらここで参拝して帰るのも手です
名物「垂直の崖」
しばらく進むと、人工的に慣らされた通路が出てきます。
ネットでは、最初の斜度がエグい階段と双璧を成してアップされている箇所です。
この通路(?)写真では伝わりませんが、下は崖。底が抜けたら多分そのまま死にます。
▲若干しなるので怖い
ハートオブダークネスだったら何回かアンディが死ぬ箇所なので、慎重に渡りましょう。
▲恐怖と綺麗な景色のコントラスト
そして崖登り。垂直の崖を登ります。
鎖?は心もとない感じなので、必ず複数本掴んで登りましょう。
▲この上に本殿が…
▲しかしリングが心もとない…
いざ本殿
本殿は大人数名が入れるくらいの広さです。用意しておいた小銭を置いて参拝完了。
▲歴史を感じる造り。大昔から海の安全を見守っていたのでしょう
ここから麓の拝殿も見えます。本殿まで登れない人のために置かれています。
辺りを遮るものもないので、本当に凪いだ海が綺麗に見えます。
静謐な空間のコントラストに思わず息を飲んでしまいました。
▲全体的に海が浅いからか、本当に波がない
参拝時期は初夏〜初秋がおすすめ
道南方面ですので比較的温暖とはいえ、やはり参拝季節としては初夏から初秋あたりがおすすめです。
災害などで崩落してしまっては、いつ参拝できなくなるかわかりませんので「神社に呼ばれている」と思った時が参拝どきかと思います。
今回はここまで。