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一般事務職ですが、新型コロナウイルス宿泊療養施設で勤務することになりました

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突然ですが、今週末から来週にかけて新型コロナウイルス対策の現場で勤務することになりました。いわゆる医療従事者ではない自分がそういった現場に行くとは思っていませんでしたが、ちょうど良い機会と考えて、差し支えない範囲で備忘録を兼ねて見聞きしたことなどを書いていこうと思います。

宿泊療養施設とは? 

ニュースなどでも度々話題になっているので、皆さんもご存じかと思います。新型コロナウイルス感染者のうち、いわゆる無症状〜軽傷者向けの施設です。これらの方々が医療機関の病床を圧迫し、重症者が入院できなくなる事態を避けるべく各地で開設されています。主に民間のホテルを借り上げる形で運用されることから、収容人数にはばらつきがあります。

宿泊療養が必要かどうかは法律に基づいて保健所が判断するようです。対象者は保健所職員らにより車で搬送され、主に施設裏手から入場することになります。施設により多少の差はありますが、入所者は外出・面会が禁止され、食事は自室で各自弁当をとるなど外部と隔絶された生活を約2週間送ることになります。

現時点で見聞きした情報 

宿泊療養施設で勤務する対象者向けの説明会がありましたので、現時点で見聞きした情報をざっくり書き出してみます。かなり流動的な対応になる旨の説明がありましたので、加除があれば随時更新していきます。

人員構成

施設内は主に入所者との直接接触アリの「レッドゾーン」の勤務者と、防護服の着脱補助など間接接触までアリの「グリーン〜イエローゾーン」勤務者に分けられます。

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次の写真は福井県が出しているマニュアルのイエロー〜レッドゾーンのものです。消防法の兼ね合いもあり、レッドゾーンを施錠して封鎖するなどはできないそうです。

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宿泊療養型施設マニュアル 看護職編 より引用

私は今回「グリーン〜イエローゾーン」での勤務を予定していますが、他の方々も医療従事者ではないようでした。有事慣れした防災関係の方でもないそうですので、100%素人の集団です。それでも上がイケると判断したのでしょうから、きっと大丈夫なのでしょう。

業務内容

レッドゾーンでの勤務予定はないとのことで、私達のグループは施設への入所、退所にあたっての事務手続きや滞在中の生活に係る補助全般となります。さすがに素人なので医療行為やそれに準ずる業務はありません。 基本的に庶務〜後方支援のようです。

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手続き時などはパーテーション越しに入所者と接触します。パーテーションはちょうど大人が手を伸ばせば上から物の受け渡しができるくらいの高さです。服薬がある場合などは、ここから受け渡すことを想定しているそうです。

勤務体制

数日ごとに第〇期、といった形での区切りで人員が総交代になるようです。各期の最終日+初日がぶつかる形なので、それぞれの担当ごとでの引継ぎになるとのことでした。事務方のグループなので夜勤はなく、早番・遅番といった交代制になります。

業務のオペレーション

業務はマニュアルに沿って進めていくことになりますが、マニュアルはあまり役に立たないだろうと言われました。というのも、現存するマニュアル自体が他の宿泊療養施設のものを流用しているからです。業務フローは似通ってくると思われますが、それでも感染状況や施設のキャパ、構造、配置される人員が何から何まで違います。したがって、業務マニュアルは上から降りてくるもの+現場職員同士の判断で情報を付け足していくしかないとのことでした。

一応「統括」の役割の方もいますが、こちらも感染症対策の専門知識がある方ではないそうです。この統括も期ごとの交代なので、全ての状況を把握している人は現場にはいないことになります。

報酬

レッドゾーンには入らないことになっているので、危険手当は支給されません。なにぶんイレギュラーな事態のため前例も合致する規定もなく、通常の出張とほぼ同じ扱いになります。通常の仕事で定められている定時範囲を超過した分は残業(時間外勤務)としての扱いとなります。出張の日当と残業を合わせ、1日あたり通常の給料+5,000円程になると思われます。

その他

施設勤務が始まる前にはPCR検査を受けるのかと思いきや、当日いきなり仕事が始まるようです。もし事前に感染していたとするならば、ホテル全体がレッドゾーン化してしまいそうです。無症状で感染していないことを祈ります。

雑感

説明会での話を聞く限り、統括も上部組織との折衝に苦慮しているようです。色々と気がかりな要素はありますが、現場ではなるようにしかなりません。勤務が始まったら別途記録用の記事を書こうと思います。

 

今回はここまで。