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機能美×造形美の魅力、Bianchi Oltre XR3 DISC 105モデルをレビューしてみる

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Bianchiの「Oltre XR3」2020モデルに乗り始めて2ヶ月が経過しました。私自身、ロードバイクは人のを借りて何回か乗っただけの初心者です。

その初心者にも「これは何だか凄い!」と思わせるだけの機能美と造形美が備わっているのがこのバイクの魅力でしょう。今回はこちらを紹介したいと思います。 

概要

「Oltre XR3」はイタリアの老舗ブランド「Bianchi(ビアンキ)」のミドルグレードに位置するロードバイクです。フラッグシップモデルのひとつである「Oltre XR4」をより多くのライダーにマッチするよう調整して開発されたと言われています。

2017年Bianchiは新しい挑戦を行いました。それは既に高評価を受けているOltreのプラットフォームを使用し、さらに幅広いライダーに向けて拡大することでした。前年に発表されたOltreXR4はTeamLottoNLJUMBOの選手により輝かしい成績を収めており、最高レベルのレースで証明されています。

OltreXR3は多くのライダーに完璧な組み合わせを提供する戦略的モデルとして登場しました。巧みにデザインされたレーシングジオメトリーとカウンターヴェィルの組み合わせが、安定感のある高速走行を可能にします。

Bianchi公式 より引用 

カタログスペック

FrameCarbon w/Countervail BB PressFit 86,5x41

ForkCarbon w/Countervail 1.1/8"-1.5"

Colour5K - CK16/Black Full Glossy,Black/ Graphite Full Glossy

Size47/50/53/55/57

初心者すぎてジオメトリ(寸法や角度)を見ても特に感想が出てこないので省略するとして、重量はフレームのみで1,200g前後のようです。最近のカーボンフレームでは1,000g前後も珍しくないそうですので、軽量さをウリにしているモデルではありません。

最大の特徴はミドルグレードながら振動除去システム『Countervail(カウンターヴェイル)』を採用している点です。これはバドミントンのラケットなどにも使われている技術のようです。

マテリアル・サイエンス社と共同開発することで生まれたこのBIANCHI CVシステムは、独自のカーボン繊維構造と粘弾性を持ち、フレームとフォークの剛性と強度を向上させながらも最大80%の振動を除去することができます。

確かに安物のラケットなどで打ち抜くと「ビーン」と手が痺れることがあります。カウンターヴェイルはこういった振動の収束を早める効果があるのでしょう。

外観

見た目の綺麗さについては今更言うまでもありません。Bianchiの代名詞ともいえる独特の碧色『Celeste(チェレステ)』がよく映えます。余談ですがこのチェレステ、その年のミラノの空の色を見て現地の職人が色を調合するといわれています。

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▲写真は53サイズのチェレステ

曲線的なトップチューブも特徴のひとつです。例えば「ARIA」とはジオメトリも近いはずなんですが、かなり違うバイクに見えますね。

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▲画像の透過処理が甘いのはご愛敬

また、エアロロードモデルと銘打たれるだけあってフロントフォーク周りにも隙がなく、シートチューブも抉れた形になっています。この辺りの造型に融通が効くのは流石カーボン素材、といったところでしょう。

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▲シートポストも丸型でなく空力を意識した形

特徴・使用感など

初心者なので踏み込みのタイミングにもバラツキがありますが、それでもお構いなしにグングン加速していきます。レーシングモデルというと踏み込みに対して固めのレスポンスのイメージがありますが、Oltre XR3は剛性というよりバネ感があります。ピュアスプリンターの方からすると少し柔らかい印象があるのでしょうか「思ったより柔らかい」といったレビューも見かけます。

肝心の振動除去性能ですが、アスファルトのザラザラ感などが軽減されたように感じます。スポーツ自転車である以上はレスポンスと地面からの突き上げはある意味一体なのですが、レスポンスを損なうことなく振動のカドが取れています。クッキリした路面の段差は当然拾ってしまいますが、これがロングライドになってくると疲労度の差も結構違ってくるでしょう。

良い点・悪い点

バランスが良い

Oltre XR3は名目上エアロロードですが、実際は平地巡航だけでなく登坂もこなせるオールラウンドモデルです。ホイールやタイヤ、ハンドル等のカスタム次第でレース/緩いロングライドどちらの用途にも振れそうな感じです。

通常は振動吸収とレスポンスはトレードオフの関係ですが、Oltre XR3は良いバランスでそれらを両立させていると感じます。

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▲いうほどニローネ振動吸収したかな…

見た目が綺麗

ボリュームのあるダウンチューブ、曲線的なトップチューブやシートステーが絶妙な組み合わせになっています。Bianchi=チェレステのイメージということで主張が強いため好き嫌いが分かれるところですが、一目見て惹かれるものがあるならお勧めしたいと思います。

総評

近年Bianchiは20〜30万円台のミドルグレードの価格帯を充実させていますが、迷ったならOltre XR3を買っておけば間違いないといえる性能があります。決して安い買い物ではありませんが、相応のコストパフォーマンスを備えています。そして何より見た目が良いです。笑

セールにかかれば2〜30%オフになることもありますので、定価では手が出ない方はそちらをマメにチェックすることをお勧めします。

 

今回はここまで。