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長引く咳は「咳喘息」かも?呼吸器科がない場合は内科でも診てもらえますよ

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どうも、森です。

今回は忘備録兼ねた記事です。

 

風邪の症状は治まったのに、咳だけがずっと続いている。

それはもしかすると「咳喘息」かもしれません。聞き慣れない名前の症状ですが、誰もが発症する可能性があります。

今回はこの「咳喘息」の話題です。

概要

発熱やたんなどの風邪症状が治まったにもかかわらず、咳だけが全く治まらないといった症状が続いている場合は咳喘息の可能性があります。

咳喘息は喘鳴(ゼーゼーいうこと)や呼吸困難を伴わず、咳だけを唯一の症状とする病気です。

喘息という名前が付いているのは最初にこの病気を報告した医師が「慢性の咳のみを症状とする喘息」という論文がもとになっていることが関連しています(ちなみにこの当時は少しの刺激で気管支が収縮する気道の過敏性が喘息の本態として重要視されていましたので、報告した医師らがこの定義に従ったためです。)。

咳喘息は気管支喘息とは別の病気として扱われています。咳喘息は、8週間以上続く慢性の咳の原因としては多い病気です。また最近は咳喘息の患者さんのおおよそ三分の一が気管支喘息に移行するため注目されています。

咳喘息は「ヒュー ヒュー」「ゼーゼー」といった音は聞こえませんが、わずかですが、気管支が狭くなっていると考えられています。

藤田病院webサイト より引用

喘息を除いた長引く咳の原因の47.3%が咳喘息という話もあります。

咳喘息を放置していると3〜4割くらいは喘息に移行するのだとか。

咳喘息の治療

一般的な気管支喘息とは別の病気として扱われますが、気管に起こっている症状はほぼ同じということで、処方される薬も似ています。

基本的には気管支拡張薬+吸入ステロイド薬(気管の炎症を鎮める)で治療します。

私は今まで「パルミコート」「レルベア」を処方されたことがあります。

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▲ごく微量なので気管以外にはほとんど効果はない

「ステロイド」というと怖いイメージがありますが、これらの薬での含有量はごく微量です。体質的に受け付けない方以外、副作用はまず出ないと思います。

こんなときは咳喘息かも

私が発症したときはこんな感じでした。

  • 咳が長引いている
  • 市販の咳止めが効かない
  • 喋ろうとすると咳き込んでしまう
  • 咳が連鎖的に出る
  • 夜〜早朝に咳が出る
  • 咳で眠れない/寝ていても起きてしまう
  • 冷たい空気を吸うと咳が出る
  • 気管がムズムズする感じがする

「喋ろうとすると咳き込む」「市販の咳止めが効かない」などの症状は、風邪の咳ではあまり見られない症状ではないでしょうか。

咳喘息は気管支の狭窄を伴わないとされていますが、私の場合は気管がムズムズする感じもあったので狭窄症状も少しありました。

ちなみにガイドラインでは「8週間以上の咳」とされていますが8週間も咳を放置するのは現実的ではありません。2週間くらい続けば何らかの異常が起こっていると考えて良いでしょう。

余談ですが私の場合「コレは咳喘息の感じじゃないな」と長引く咳を放置していたら肺炎だったこともありました。

何科に行けばいい?

基本は呼吸器科のようですが、 呼吸器科がない病院では内科でも診てもらえます。

そもそも内科というのは「どの病気かわからない」ものや不定愁訴の原因をスクリーニングしてくれるセクションでもあります。

喘息症状自体は変わった病気ではないので、提携薬局に薬の在庫もあるはずです。

ただし、問診のときに伝える症状が「咳が長引いている」だけですと咳止めを処方されてオシマイ…ということもありますので注意して下さい。

「咳止めが効かない」「夜〜早朝に悪化する」などの症状をキチンと伝えるのが良いでしょう。

まとめ

咳喘息は放置すると喘息に移行する可能性もあり、以後同じ症状が出たときに気管支の炎症が重篤化しやすくなるケースもあるようです。早めの受診をお勧めします。

ちなみにスポーツをしている方で大きな大会に出場する方は、一部治療薬に使用制限がありますのでご注意を。 

「レルベア」という吸入薬は、アドエアやシムビコートなどと似たような糖質コルチコイド薬とベータ2 作用薬の合剤ですが、使われているベータ2作用薬がドーピング禁止物質ですので、原則として使用できません。

使用するには TUE 申請して許可を得なければなりませんが、アドエアやシムビコートでは十分 に治療できないことを証明しなければ許可されない可能性が高いので、注意してください。 

知っておきたいアンチ・ドーピングの知識 より引用

 

今回はここまで。