【caution!】
本稿は私見が入った記事です。
どうも、森です。
もうシーズンインの時期ですね。
この時期「寒い日に走っていたら脹脛を攣った」という経験はありませんか。
練習中ならともかく、試合当日に攣ってしまうと厄介です。
今回はこの「筋痙攣」の原因や対策について書いてみました。
筋痙攣の概要
まずは「筋痙攣」についてざっくりまとめてみました。
筋痙攣とは
筋肉のけいれんとは、突然起きて短時間だけ持続する、意図しない(不随意の)筋肉または筋肉群の収縮で、通常は痛みを伴います。
MSDマニュアル より引用
筋痙攣はしばしば「こむら返り」ともいわれますが、これは筋痙攣が 「腓(こむら)=ふくらはぎ」において好発することからそう呼ばれているようです。
筋痙攣の原因
筋痙攣が発生する原因やメカニズムについては諸説ありますが、実はこれといった原因は良く分かっていない部分もあります。
よく言われている原因として、下記のようなものがあります。
・脱水
・血中の電解質異常
・筋温が低い・柔軟性不足
・筋疲労
スポーツをされている方なら一度は見聞きしたことがある情報かと思います。
特に「脱水」「血中の電解質異常」(カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの濃度低下)「低体温」は冬の長距離レースでもリタイアの原因となったりしますので、テレビでも報道されていますね。
短距離選手がレース開始直後に筋痙攣を起こすケースもありますが、これは緊張によって大脳運動中枢が興奮しすぎ、本人の意思とは無関係に筋肉が勝手に収縮したために起こると考えられています。
筋痙攣の対策
ざっくり「予防」と「痙攣後の処置」についてまとめてみました。
筋痙攣の予防
原因を絞り切れない以上、考えられるものをひとつひとつ潰していくしかありません。
・食後すぐに運動することを控える
・運動や就寝の前に筋肉の軽いストレッチをする
・運動後に十分な水分(特にカリウムを含むスポーツ飲料)を摂取する
・カフェイン(コーヒーやチョコレートなど)の摂取を控える
・禁煙する
・エフェドリンやプソイドエフェドリン(処方せんなしで薬局などで購入できる製品に含まれる鼻閉改善薬)などの、刺激薬の使用を避ける
MSDマニュアル より引用
小まめな水分、電解質補給をはじめ筋温を下げない工夫が必要です。特に末端は冷えやすいので、場合によってはカイロなどで加温するのもアリでしょう。
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これは私見ですが、1日に複数種目出る場合やラウンド制のレースの場合は、走った後忘れずクールダウンしましょう。神経の興奮や筋肉の張りを一旦リセットしないとヘンに張りや疲労が残ります。
また、個人的にはテーピングもそれなりに有効でした。筋肉への作用というよりは、気になる部位に触感があることによる神経系の作用がある気がします。
▲キネシオテーピング協会の動画
痙攣後の処置
基本的には一旦痙攣してしまったら、その日はずっと痙攣しやすい状態です。
私自身の経験では、その日の内に劇的に良くなった!ということはありませんでした。
痙攣した状態からは筋損傷に移行しやすいので、全力で動くのはリスキーです。特に試合の日は。
「全力じゃなければ大丈夫では?」と思いがちですが、試合の日は自分が思った以上にスイッチが入ってしまっています。
処置としては月並みですが、加温しながらのストレッチが有効とされています。
しばらくやってみて、痙攣した部位に力を入れて少しでも「ピキッ」とくる感じがあるならば、その日はもう打ち止めです。 無理はしない方が賢明です。
筋痙攣に関する論文
明治学院大学の「運動時に発生する筋痙攣の要因および予防法」では、以下のような報告があります。
・筋疲労は必ずしも筋痙攣の主要因ではないと考えられる
・発汗に伴う脱水が筋痙攣の要因である可能性は否定できない
・環境温が筋痙攣の直接的な原因とは考えにくい
どれも裏付けにあたる研究が少ないということで、慎重な言い回しになっています。
意外だったのは、電解質関係については一定の見解が得られていないという点です。
とはいえ、水とナトリウムの摂取は有効っぽいです。
まとめ
筋痙攣については「攣りやすい人」と「そうでない人」 がいます。引退までそれに悩まされるトップ選手もいるくらいですから、ある程度体質的な部分もあるのかもしれません。
私も寒い日は練習・試合問わず腓腹筋をよく攣ってしまいます。
酷い場合はクセになるとも言われていますので、日頃からコツコツと対策をしたり、攣りかけの兆候を掴めるようにしておくと良いと思います。
今回はここまで。