小池選手、アジア大会では大活躍でしたね
200m決勝を自己ベストの20"23で制すると
続く4×400MRでも2走として活躍。
そろそろキュレーションサイトよろしく
気になる所属先は?筋肉が凄い!
みたいな記事が各所で量産されることかと思います
というか既に量産されつつありますね
でも、そういう所では決まって
いきなり出てきた新星!伏兵!!
みたいに書かれているんですけど
そんなわけねーだろということを今回少しだけ、好き勝手書きます
小池選手が地元・北海道で頭角を現したのは陸上を始めたその年からでした
中学までは野球、陸上競技は高校からということで、僅か数ヶ月のキャリアながら
いきなり6月の高体連 北海道大会100mを10"96(-1.1)で制します。
もちろんこれは関係者も「記憶にない」という程の異例中の異例。
しかも前年度の国体少年B(中3〜高1の部)で決勝に残った選手に先着しての優勝。
決して低レベルの争いでの優勝ではありませんでした
また、驚くべきはその後の200mも22"24(+3.7)で4位と
いきなりインターハイへの出場を勝ち取ります。
通常、球技から転向した選手は200mに適応するまでしばらく時間を要します。
球技には200mを一気にダッシュする場面は通常ありませんし、200mはコーナーを走る技術を要します。
したがって球技からの転向組の課題はどうしても後半の失速ということになりますが
これを類い稀な対応力とフィジカルで克服。
そして、その年の国体少年B(中3〜高1の部)では10"63(-0.2)で準優勝。
この時の優勝者が以降ライバルとして君臨する桐生祥秀 選手ですが、
実はこの時は「高校から始めた小池選手の方が伸びしろがあるのでは?」と言われたりしていました
ちなみに私もこの年、200mで小池選手と当たったのですが
いい具合に負けました
内側の選手をチェックして流した瞬間大外からブチ抜かれました
いかに小池選手の脚の回転数が最後まで落ちないかが分かる映像です
ちなみに決勝もいいペースメーカーのような感じになってしまい
今度は内側からブチ抜かれました。
決勝前のアップも、浮ついた感じやアガった感じもなく
先生の言うこと繰り返し聞きながらコーナのダッシュを確認していました。
まさに「こういう選手が上に行くんだろうな」
という振る舞いだったのを憶えています。
世間一般的には小池選手はいきなり出てきた
みたいに報道されていますが、いやいや、凄い奴は大体最初から凄い
って話です。
その後の活躍は言わずもがなといったところですが
あと一歩突き抜けきれない状態が続きました
しかし今年は大きく飛躍し日本選手権の200mでは20"42で準優勝
前述のアジア大会では優勝ということで
日本の頂点を飛ばしてアジアの頂点に立ってしまいました。
小池選手といえば、
高校生の時すでにベンチプレス120kg、大学ではデッドリフト210kgを挙上していたという噂があるモンスター級のフィジカルを
シンプルに活かしたハイピッチ走法で、今年は特に上体が腕振りに合わせて揺れる癖が軽減されたように見えます。
ピッチ型の選手はどこかの段階でストライドの依存比率を上げるようにする傾向がありますが
今年の小池選手はこのハイピッチを更に昇華させてきました。
競り合いにも強い印象ですね。
そんな感じで今年は破竹の勢いといった感じの小池選手ですが、
群雄割拠の日本短距離界、秋シーズンも益々楽しみです。
私自身は今期絶不調ですけどね
今日はここまで。