「iPhoneの『ポートレート』で撮影した写真のフォーカスがズレていた」「旧型のコンデジで撮影した写真にボケ感を付与したい」と思うことはありませんか。今回はそんな場面で役立つアプリ『Focos』をご紹介したいと思います。
概要
Focosはコンピュテーショナルフォトグラフィの未来へと、大きな一歩を踏み出すためのアプリです。カメラ搭載のiPhoneでDSLRに迫る写真を、本来であればプロレベルの絞り値の大型カメラでなければ実現できない、美しい「ボケ」効果を可能としました。
コンピュテーショナルフォトグラフィの進化は留まるところを知りません。あなたの写真に無限の変更を加えることができます。撮影後にフォーカスを変えることもできれば、何度だって絞り値を変更することもできます。あらゆる既存の写真編集ツールを超えているアプリなのです。Focos によって解き放たれるクリエイティビティの可能性は、文字通りの無限大です。
app store説明 より引用
この説明文だけを見ると何のことかサッパリですが『Focos』はその名前(「focus」のもじり?)から分かるとおり、写真の「ボケ」編集に特化したアプリです。ポートレートモードで撮影したもののフォーカス部を変更したり、ボケ感のない写真をあたかもポートレートモードで撮影したように仕上げることができます。
インターフェイス
特定の機能に特化しているためか、スッキリしたインターフェイスです。細かい部分を編集するなら写真の専門知識が必要になると思いますが、最低限の機能を使うなら予備知識無しでも編集できるのは嬉しい点です。
▲f値が小さければボケ感の強い写真に
特徴・使用感など
基本的には写真をタップしてフォーカスするポイントを定め、f値(絞り値)でボケ感を調整するだけでそれなりの写真に仕上がります。「フォーカス」タブは別個にありますが、タップで調整する機会の方が多いと思います。
▲f値とフォーカスをいじれば何とかなる
ポートレートモードで撮影されたものを編集
被写界深度(写真の焦点が合っているように見える被写体側の距離の範囲)の情報が写真内にあるためか、比較的綺麗に編集できることが多いです。タップするだけでフォーカスの手前/奥を切り替えることができます。
▲ポートレートモードの情報に感謝
通常撮影されたものにボケ感を付与
基本的にはポートレートモードで撮影した写真と同じように編集できます。ただし、被写界深度はアプリ側で計算されたものです。f値が小さくなると意図していない部分にボケ感が入ってしまうこともあります。
▲よく見ると3枚目は特に遠近感がおかしい
とはいえ、元々ボケ感のなかった写真をここまで編集できるのは面白いですね。
絵にもボケ感を付与できる
被写界深度はあくまでアプリ側で計算されたものです。つまり、相性次第ですが絵にもボケ感を付与できます。正直この機能が一番面白いです。
世界一有名な絵画であるモナ・リザもこの通りバッチリ識別してくれます。
▲ボカすと怖いですね
モノによっては背景とオブジェクトの境界を識別しきれず一緒にボカしてしまうこともありますが、ゲームのキャプチャ画面にもボケ感を付与できますので、色々試してみると面白いと思います。
総評
ポートレートモードで撮影した写真の編集機能より、通常写真にボケ感を付与できる機能を重宝しています。手持ちのコンデジの写真などはボケ感がなくノッペリした写真が多いので、最近はこれで以前に撮った写真を編集しています。
付加機能は有料ですが、無料版でも基本機能を使う分には差し支えないのも嬉しいところです。使っていて面白いので、そのうち有償版にアップグレードするかもしれません。
今回はここまで。