以前からiMovieでfacebook向けの動画を作ったりしていましたが、今年に入って『Filmora(フィモーラ)9』に乗り換えてみました。動画ソフトはWindowsムービーメーカー、SEffect、iMovieくらいか使ったことがない初心者ですが、今回はFilmora9でできることや使用感など書いてみたいと思います。
概要
『Filmora』はソフトウェアメーカーのWondershareが開発・販売している動画編集ソフトです。コアターゲットが初心者から中級者ということもあり、動画の切り貼りや分割、結合などの基本的な編集が簡単にできるようになっているとのことです。
インターフェイス
編集用のインターフェイスは非常にすっきりしています。どの部分に対してどういった編集ができるのか分かりやすい配置のため、直感的に操作することができます。全体的な見た目はiMovieと共通点が多いと感じました。上がiMovie、下がFilmoraの編集画面ですが、タイムラインの感じや各ボタンの配置が似ています。
▲iMovieのが表示少な目
「動画編集ソフトならインターフェイスは似通ってくるのでは?」と思うかもしれませんが、Filmoraより高価な中・上級者用ソフト『Final Cut Pro』『Premiere Pro』などはもっとドワーッと各種補正の選択肢が出てきます。Filmoraでも同じような補正をかけたりはできますが「プロパティ」で呼び出さないと出てこないようになっています。このようにアマチュアがあまり使わない選択肢を奥の階層に下げることによって、迷いが生じにくい構造になっていると思われます。
特徴・使用感など
iMovieが無料の割にかなり優秀なソフトなので、Filmoraだけしか出来ない操作はさほど多くありません。しかし、iMovieよりも全体的に高度な編集が可能になっています。
テロップ機能
個人的にテロップ機能はかなりの差を感じました。もちろんiMovieでも動画に文字を入れることはできますが「位置を移動できない」「改行できない」など制約が多くなっています。この点はiMovieをいくらか使ったことのある方なら分かると思いますが、けっこう不便です。
▲選択肢も少ない
その点Filmoraはテロップ位置を移動したり、テキストボックスを傾けることもできます。パターンもiMovie50弱に対し、Filmoraは200以上あります。この辺りは有料ソフトの恩恵といったところでしょう。
▲改行も問題なし
動画エフェクト
動画エフェクトの使い勝手も大きく違います。例えばiMovieでも「クリップフィルタ」機能で効果を付けることはできますが、画面全体が対象です。したがって画面の一部にだけモザイクをかけたり、追尾することは原則できなくなっています。
▲無料にしてはフィルタは豊富ではある
Filmoraではモザイクの部分掛けや、人の顔を指定して追従させることができます。外部に公開する動画を作るなら重宝する機能ですね。
▲ぼかしの強さなども調整可能
その他機能
実況動画などで重宝するワイプ機能ですが、これは両ソフトで使用可能です。iMovieの「ピクチャインピクチャ」も使いやすいのですが、Filmoraのワイプは複数に展開でき、角度なども自由に設定できます。
▲とはいえワイプに角度を付けるシーンは限られる
また、その他機能としてワンクリックでカットできる機能は便利です。私は主に冗長な部分をサクサク削っていくのに使っています。
▲誤クリックでウッカリ切ってしまうことも
良い点・悪い点
いくらか下調べした上で導入したので、今のところ大きな不満点はありません。使っていて感じた強みは次の2点。
直感的な操作感
「直感的な操作感=機能が少ない」となりがちですが、操作感と機能面を上手く両立させています。今のところソフトが枷になっている感じはありませんので、アマチュアの制作者には十分すぎる機能だと思います。
日本語に対応している
無料ソフトでも日本語パッチのある動画ソフトは多々ありますが、やはり微妙に日本語が怪しかったり不親切だったりします。本当にちょっとした事ですが、日本語にしっかり対応している点は好印象です。
総評
iMovieの操作感と互換性がある感じがします。iMovieで物足りなくなった際の乗り換えとしてはお勧めです。上級ソフトに比べれば機能の甘い点もあるかと思いますが、そもそも価格帯が違います。また、想定ターゲットである初心者から中級者はFilmoraの方が操作しやすいのではないかと思います。
適当に動画を切り貼りしてトランジション(切り替え)やエフェクトをかけ、プリセットされたBGMを設定してもそれなりのものが出来上がるのは良い点です。フリーソフトの安っぽさがないので、式典やPR動画などにも使えると思います。無料版もありますので、気になった方はまずはそちらを使ってみるのが良いかもしれません。
今回はここまで。