芸術に造詣が深くなくとも、アトリエの雰囲気が好き。そういった方は少なくないと思います。かくいう私もそのひとりで、郊外地の展示などを観に出かけることがあります。
今回は木造校舎を改装して造られたノスタルジックな美術館「画家の美術館」を訪ねてみました。
概要
画家の美術館は1993年、開校70年を目前に閉校した「旧中伏古小学校」を改装して開設されました。旧中伏古中学校は1932年(昭和7年)落成ということですから、現存する木造校舎としては相当古い建物ということになります。
美術館は画家の村元 美海氏のアトリエにもなっており、故・村元 俊郎 氏の作品と合わせて1,000点以上の収蔵作品があります。展示されている約200点の作品も季節によって変動し、新作や研修生の作品が常に入れ替わりで入っているそうです。
アクセス・営業時間など
営業時間:10:00〜16:00
定休日:月曜日(月曜祝日の場合は開館、翌日休館)
入場料:無料
帯広空港から車で30分少々。車がないと若干厳しい距離です。見てのとおり周囲は何もない畑地帯です。学校跡地ということもあり、大型車でも難なく駐車可能。入場料は無料ですが、施設維持のために協力金を募っています。
▲大きめの案内板があるため見落とす心配はない
▲懐かしの木造校舎
館内を散策してみる
▲古いながらも整備された校舎
特に受付などはありませんので、そのまま館内に入っていくことになります。この日は村元先生ご本人が出てこられたので、お話をお伺いしながら館内を散策しました。
▲静謐な雰囲気の展示室
私は美術や絵画のことは良くわかりませんが、今にも校庭で走り回る子どもたちの声が聞こえてきそうなノスタルジックな雰囲気のロケーションと、ダイナミックな画風が独特の空間を形成しています。中には100号(1620×1300)越えのものもあり、これがまた教室や体育館のサイズ感とマッチしている気がします。
季節の展示の数々
いわゆる「資料館」的な美術館は常設展示が置きっ放しでたまに特別展があるくらいですが、ここでは個人美術館としてはかなりのハイペースで季節の個展や研修生の作品展示が入れ替わります。
▲研修生の展示も充実
館内には10匹ほどの猫が徘徊しています。かなり懐っこい子もおり、猫好きにとって嬉しい空間です。
▲「撫でてくれ〜」と寄ってくる瞬間をパシャリ
絵を知らなくても楽しめる
平野の畑地帯にアトリエを構えるだけあり、鮮やかで力強い配色の風景画が印象的でした。絵画は実際に販売もされており、100万円近い高額の作品が売れるなど、高い評価を得ているようです。
先生も気さくで親しみやすい方で、なぜかコーヒーまでご馳走になってしまいました。今回は夏にお邪魔しましたが、別の季節にも再訪したいと思います。
今回はここまで。