スポーツや筋トレをしているなら一度は「ストレスは筋肉に良くない」という説を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
過剰なストレスが心身にとって好ましくないのは周知の事実といえますが、今回はストレスホルモン「コルチゾール」について復習と備忘録を兼ねて書いてみました。
概要
「コルチゾール」副腎皮質ホルモンの一種です。「人前でスピーチさせる」といったストレス負荷により10〜20分間に2〜3倍まで増加するなど、心身のストレスに反応し分泌量が増加することから「ストレスホルモン」として知られています。
体内の様々な代謝に関わり抗炎症作用があるとされており、アレルギー反応を抑制するなど本来は身体にとって有益なホルモンです。
トレーニー達の間で言われているのが上記の「筋肉でタンパク質を代謝」という働き。ストレスに適応するため、筋肉を燃料として使おうとしてしまうという訳ですね。
免疫抑制や抗炎症作用が働かなければ身体はとんでもない状態になってしまいますが、コルチゾールが分泌された以上はセットで筋肉の分解が起こってしまうと考えられます。
コルチゾールとの付き合い方
そもそもコルチゾールは日内変動があるホルモンです。朝にコルチゾールが高くなることで血糖値や血圧が上昇し、目覚めることができるといわれています。生きている以上は必ず分泌されていますので、問題とすべきは過剰な分泌です。
コルチゾールと上手く付き合うには「分泌のトリガーを把握」「ストレスコーピング(対処)」を組み合わせていくことが肝要といえます。
自分でコントロールできるものは対処する
本当はもっと色々あると思いますが、いわゆる心身のストレスや炎症といったトリガーはこんな感じです。
尋常な社会生活を送る上でストレスというのは避けようがありません。職場の空調などは勝手に設定できませんし、やかましい環境というのも自分ではコントロールできないかもしれません。
しかし「長時間の空腹」や「脱水」「長時間の運動(90分〜からコルチゾールの分泌が高まるといわれています)」といった要因は、ある程度自分でコントロールして対処できるのではないでしょうか。
ストレス要因が重なる時間を作らない
ストレスというのは相乗効果がありますので、先ほどの要因が重なる時間はできるだけ短くしていくのが良いでしょう。徹夜で飲み会の翌日、食事もロクに摂らずに炎天下でトレーニング…などは最悪の状況といえます。
ビタミンCを多めに摂取する
これはコルチゾールの分泌抑制には関係ありませんが、ビタミンCを多めに摂取することをお勧めします。コルチゾールの合成にはビタミンCが必要なのですが、副腎のビタミンCが枯渇すると副腎疲労を起こし、心身がストレスに弱い状態になってしまいます。
ほかにもビタミンCは抗酸化やコラーゲンの生成に関わっていますので、特に運動をする人は多めに摂取しておくのが良いでしょう。
まとめ
- コルチゾールは本来は有益なホルモン
- 心身のストレスや炎症で過剰分泌の可能性あり
- できる範囲で対処していくことが肝要
コルチゾールの過剰分泌によって、過剰分泌そのものによるデメリットと副腎疲労やビタミンC枯渇といった二次的なデメリットがあります。
極力ストレスのない環境に身を置くことがある種の理想ですが、ストレス下でも何とかサバイブできる強かさが欲しいところですね。
今回はここまで。