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隆盛の跡地、羽幌炭鉱の貯炭場・廃アパート群・太陽小学校跡地を訪ねる

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かつて、北海道内には数多くの炭鉱がありました。

多くの労働者やその家族が移り住み、各地に炭鉱町が形成されました。

最盛期には炭鉱町のために専用の鉄道、公衆浴場や診療所、駐在所、消防署といったインフラが整備され、劇場やパチンコ店まであったそうです。

しかし、1960年代以降に主要エネルギーが石油に転換されていったことにより炭鉱が相次いで閉業。炭鉱は町ごと消え去ってしまいました。

今回はその遺構のひとつ「羽幌炭鉱」を訪ねてみました。 

概要

「羽幌炭鉱」はかつて羽幌町に存在した「築別炭鉱」「羽幌本坑」「上羽幌坑」の総称です。

太陽産業株式会社として1939年に炭鉱開発が開始され、翌1940年に採炭開始。

灰と煙が少ない、良質な炭を産出することで知られていたそうです。

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▲郷土資料館展示より

1968年には石炭年産が最大の114万トンを達成しますが、国のエネルギー政策の転換などの煽りを受け、翌々年の1970年には全て閉山。

最盛期の人口は実に3万人を超えましたが、閉山の年には1万人が町を去ったそうです。

現在でも遺構のいくつかが現存しており、町の観光スポットと化しています。 

アクセス・営業時間など

以下、順路スタート地点の郷土資料館の情報です。

営業時間:10:00〜16:00(郷土資料館)

定休日:月曜日(11月〜4月は閉館)

入場料:大人210円、高校生以下無料

札幌から車で3時間弱、旭川からでも2時間。

鉄道駅もなく、羽幌町自体は決してアクセスの良い地域ではありません。探訪の際には時間に余裕を持って行くのが吉でしょう。

探訪ルートですが、初めての場合は郷土資料館をスタート地点にすることをおすすめします。

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▲郷土資料館にも置いてある

稚内観光のついでで時間が無くて1箇所だけ…という場合は圧倒的に遺構が多い築別炭鉱がおすすめです。

所要時間

資料館の探訪MAP右下には55.4kmで70分と書かれていますが、どう考えても70分では回り切れません。

今回の探訪では途中で道に迷ってしまい、何だかんだ3時間を要しました。

周辺を散策してみる

今回は順路通り築別炭鉱→羽幌本坑→上羽幌坑を訪ねました。

携帯が圏外でマップ機能が使用できませんので、探訪マップは紙で持つかダウンロードしておくのがオススメです。

地図が無くても道自体は誘導通りに行けば概ね大丈夫ですが、建物の位置関係などがわからないと若干ツラいです。

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▲道に迷っているときの写真

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▲青看板があるので太い道で迷うことはない

炭鉱施設付近に差し掛かると、鉄道の跡地が点在していることに気がつくと思います。

かつては専用の鉄道で石炭を運搬していたそうです。

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▲すごいところに木が生えている

貯炭場(ホッパー)

鉱施設の遺構の中で最も目に付きやすいのは、数棟存在する貯炭場(ホッパー)跡地かと思います。

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▲でかい

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▲剥離した看板

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▲立て看板はキャプション

往年の稼働当時は選炭工場と隣接し、ここで貨車に石炭を積み込み出荷していたようです。

廃アパート群

羽幌炭鉱の遺構の中で最も目に付くのがホッパー跡地なら、最も有名なのが築別の廃アパート群でしょう。

周辺には診療所や消防署、発電所の跡地が点在しており、確かにここに集落があったことを思わせます。

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▲診療所跡

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▲消防署跡?

肝心のアパートですが、昭和44(1969) 年完成とあります。閉山が1970年ですから、1年ほどしか人が住んでいなかったことになります。

9階建4棟96戸。それなりの規模のアパート群であり、近くで見ると威圧感が凄いです。正直怖い。

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▲圧が凄い

周りは笹が群生しており、ちょっとでも風が吹くと周りが凄い勢いでザワザワし出すのでマジで怖かったです。

前述のとおり実働1年のアパートですし、何か事件があったとの話も無し。

何もないはずなんですが、それでも怖かった。

たまに廃墟マニアの方が内部のレポートをされていますが(本来はダメですよ)マジで度胸あるな〜と思います。

太陽小学校跡地

炭鉱町のために建てられた小学校。

全盛時の生徒数は1,000人以上居たそうですが、炭鉱閉山と共に閉校。

一時期は学校跡地を転用して公共施設としていたそうですが、老朽化に伴いそれも廃止。現在は完全に廃墟です。

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▲体育館のあった場所

太陽小学校跡地といえば円形の体育館が有名でしたが、2018年の積雪で倒壊してしまいました。 

 

他の箇所も倒壊の危険があり、いつ原型が無くなっても不思議ではありません。

炭鉱町の盛衰

約30年の実働を経た羽幌炭鉱も、閉山から約50年が経過しました。

当時の建物はおろか、途中で途切れている道路すら自然に還ろうとしています。

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▲こういう向こうってどうなっているんだろう

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▲何の表示もなく行き止まり

炭鉱の町にはつきものの盛衰を色濃く感じられる場所でした。

いずれは建物自体の原型も無くなるか取り壊されるかしてしまうと思いますので、機会があれば一度ご覧になってはいかがでしょうか。

熊出没地域ですので、探訪の際にはご注意下さい。

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▲「三毛別」の文字だけでもうダメ 

 

今回はここまで。