向かい風参考記録

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2019年日本陸上競技選手権 男子100m 感想

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どうも、森です。

展望記事も書いてしまいましたので、回収したいと思います。

 

熱戦につぐ熱戦が繰り広げられた今年の日本選手権。男女ハードルや男子800mなど、全体的にハイレベルなレースが多かった印象です。

期待の男子100mは9秒台こそなりませんでしたが、締まった雰囲気の良いレースでした。

今回は展望記事の回収ということで、ザックリ感想を書いていきたいと思います。

リザルト

結果はご存じの方も多いでしょうが、今回の準決勝→決勝のリザルトを改めて見ていきましょう。

準決勝1組

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 日本陸連公式サイト より引用

風は+0.2mとほぼ無風ながら自己ベストに迫る10秒09。予選に引き続き小池選手の好調具合が際立ちました。

一方「予選から記録を狙う」と宣言しながら10秒31で予選を通過した桐生選手はここでも全体5位の10秒22に留まります。

5年ぶりの頂点を目指す桐生は、追い風0・2メートルだった準決勝1組で1着を逃した。

60メートル付近で、先行した小池を追うのをやめたそうで、横を走る他の選手との差を確認しながらゴール。

10秒22とタイムは物足りなかったが「通ればいいと思った。決勝に集中したい」とさばさばと話した。

サンスポ より引用

インタビューでも「調子はどうですか?」の問いに「好調です」と明言した小池選手に対し桐生選手は「予選・準決勝で良いアップになりました」と慎重なコメント。 

春に虫垂炎の手術から復帰した飯塚選手が地力を見せ着順で通過。今季10秒1台をマークして好調だった白石選手が落選するなど、かなりのハイレベルなレースでした。

準決勝2組

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風は+0.1m。予選でリアクションタイムが0.2秒もかかってしまったサニブラウン選手ですが、 ここでも安全スタート。

「ただ技術的な確認をして走っただけ」という印象ながら10秒05の大会タイ記録。

「決勝はとんでもない記録が出るのでは」という雰囲気が出てきました。

予選は川上選手に遅れを取ったケンブリッジ選手が2着。やはり地力を見せつけた形に。

春季は白石選手に競り負けるなど苦しい展開だった多田選手も着順で決勝へ。復調をアピールしました。

関東インカレを制した宮本選手は落選。ほぼ無風ながら準決勝通過ラインが10秒2台というのは、過去に例がないレベルのレースです。

タラレバですが、追い風が吹いていて山縣選手が出場していたら当落線が10秒1台だった可能性すらあります。

決勝

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-0.3mの向かい風、雨で濡れたトラック。記録が期待できないコンディションも何のその、サニブラウン選手が10秒02で圧勝してしまいました。 

一見すると2年前の日本選手権と同じようなコンディションにも見えますが、あの時の決勝は+0.6m。タイム・強さ共に前回を上回る内容でした。

終盤ほんの少しだけ間延びしてしまった感じもありますが、一人だけ競走馬のようなテンポで走り抜けていました。

2着の桐生選手は予選・準決勝の不調説を払拭する強さを見せ、2着を堅守。リアクションも0.129秒と抜群の集中力を見せました。

3着の小池選手は準決勝より0.1秒タイムを落とす結果に。内容的には準決勝の方が良かったようにも見えましたが、それでも終盤は桐生選手を追い詰めるなど終盤の強さが光りました。

3強につぐ混戦の4着は飯塚選手。横一線の中、自身の走りを崩さず走り切りました。この後200mで負傷したのが悔やまれますが、条件が良ければ自己ベストと同レベルで走れるコンディションにあったのではないかと思います。 

まとめ

長々と書いてしまいましたが、今回は期待を裏切らない良レースでした。

ここで気になるのが世界選手権のリレーメンバー選考です。

今回サニブラウン選手、桐生選手、小池選手がそのまま200mでも上位3位を独占しましたので、ベースはこの3強ということになるかと思います。

メンバーはリザーブ含めて6人ですので、残り3枠。

100m4着の飯塚選手が負傷、山縣選手が日本選手権欠場ということで、今回5着の多田選手に再び正メンバー入りの可能性が出てきました。

今年はシーズンも長いので個人代表はもう少し動く可能性がありますが、リレーは走順調整や練習もありますので、早めの内々定もあり得ます。

夏場の好記録やリレーメンバー選考など、今後も目が離せませんね。

 

今回はここまで。