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不屈の自然を感じる山、恵庭岳をゆく

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どうも、森です。

前回の羊蹄山に引き続き、随分前の探訪スポットです。

 

「北海道に台風は来ない」と言われていたのも今は昔。

平成28年の台風10号の激甚災害は記憶に新しいところですが、山地もその度にダメージを受けています。

今回は度重なる被災後も強かにあり続ける山、恵庭岳の記事です。 

概要

恵庭岳は、北海道の支笏湖洞爺国立公園内に位置します。

標高1,320m、山名は「エエンイワ(頭の尖った岩山)」から来ているとされています。

名前の由来のとおり山頂付近は尖った岩場になっており、東向きの爆裂火口がある活火山です。

アクセス

恵庭岳の登山ルートの中で唯一整備されているのが「ポロピナイコース」 です。

駐車場もあるため何かと便利です。 

駐車台数にもいくらか余裕があります。

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前泊する場合は近辺のキャンプ場がオススメです。

千歳市街からのアクセスも悪くはないのですが、せっかくなので。

当日は霧雨っぽかったので、期せずして虹が出ていました。

遮るものがないので虹の足あたりまで綺麗に撮れました。

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▲ちなみに左のテントは私のではないというオチ

恵庭岳を登る

地形の問題なのか、たまたま被災することが多いからなのか…恵庭岳には自然災害の爪痕が数多く残っています。

国立公園内なので手続き上、手を加え辛いということもあるのでしょう。倒木や崩落跡も割とそのままの所も少なくありません。

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▲砂防ダム

駐車場を抜けて暫くは砂防ダムを遡上する形になります。

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▲友人と砂防ダムのサイズ比較

こういう荒廃した風景と巨大建造物のコントラストって何だかいいですよね。

「BLAME!」とか好きな方はこの砂防ダムだけでもかなり満足感があると思います。

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▲倒木が目立つ

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▲荒々しい自然

暴風雨の影響で木が根っこごと倒れている場所や、一帯の木がズタズタになっている所もけっこうありました。

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▲写真中央のコレは倒木の根っこwith周囲の土

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▲このひらけたスペースも全部木が生えていた

まるでモンハンのジンオウガが暴れた跡のようです。

いざ山頂へ

暫く登るとガレ場に差し掛かります。立ち上る煙が見え、硫黄の臭いがします。

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▲視界を遮るものがなくなった

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▲支笏湖が綺麗に見えるようになってくる

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▲この日はずっと虹が出ていた 

良い子は第2見晴台まで

実はこの恵庭岳、度重なる崩落により第1見晴台にはオフィシャルには行ってはいけないことになっています。

(通行止めの権限はないため、行くなら自己責任とのことです)

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▲実際に恵庭岳では死者も出ている

第2見晴台まで到着した時には辺りがガスっており、雪も降り始め第1見晴台が見えないような状態になっていました。

「これ以上無理に登ったら死ぬ」という判断により、今回は第2見晴台までで下山することに。

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▲この時期に降雪とは

ちなみに「景色」という点では第2見晴台までで十分良いものが見られました。

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▲支笏湖with虹。微妙な天気でもそれはそれで良いことがある

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不屈の自然を感じる山

やや急峻な地形、岩と倒木、火口から立ち上る煙…。

恵庭岳の印象を「力強い」と仰る方も多くいますが、全くもってその通りです。

度重なる自然災害を受けながらも、そこに在り続ける「自然」を感じることができます。

 

体感的な難易度はそこまで高く感じませんでしたが、遭難死者も出ています。

登る際は天候に注意し、できれば複数人で行くことをお勧めします。

 

今回はここまで。