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大樹町旭浜の戦争遺構、今も残るトーチカ群たち

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どうも、森です。

久々のスポット系の記事です。

 

昭和20(1945)年の終戦から70年以上が経過しました。

昭和から平成、そして令和へと年号が変わり、経験者や現存する遺構も少なくなってきています。

そんな中、今回は戦後から手を加えられることなく現存する遺構「旭浜トーチカ」のご紹介です。

概要

「トーチカ」とはロシア語で「点・地点」の意味で、日本語では「特火点」と訳される軍事施設です。

形状はやや丸みのあるものから箱型のものまで様々ですが、概ねコンクリート製であり、その中に機関銃や歩兵銃などの火器類を収められるようになっています。

太平洋戦争の末期にはアメリカ軍の侵攻を想定し、北海道内でもトーチカ群が造られたそうです。

 

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集まれ!北海道の学芸員 より引用

 

道東(北海道の東)にある大樹町でも昭和19(1944)年に40基ほど建てられたそうですが、翌年に終戦。このトーチカ群は一度も使われることなく役割を終えたとされています。

現存するトーチカは町内に15基あるそうですが、今回は浜にあったものを見てきました。

アクセス

旭浜までのアクセスはこんな感じです。トーチカもスポットとして登録されており、近くまで車で乗り付けることができます。

 

 

ちなみにグーグルで検索すると「24時間営業」などと出てきますが営業要素はないのでご安心を。

 

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▲謎の案内

旭浜を散策してみる

旭浜に降り立つと、早速トーチカ群が目に入ります。

旭浜には全8基のトーチカが現存し、ナンバリングもあるそうなのですが今回はザッと見ただけですので割愛します。

 

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▲やや右奥に見えるのがトーチカ

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▲一見コンクリートブロックの塊のように見えるが、中は空洞

 

潮や雨風による侵食や砂への埋没具合には個体差があり、モトの大きさが同じかは分かりかねます。入り口があって銃眼穴と呼ばれる穴があることは共通しています。

 

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▲コレが銃眼穴。名前の通り狙撃用

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▲入口

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▲爆風を防ぐ構造のためか、すぐ曲がり角になっている

 

実はこのトーチカ、このテの遺構にしては大変珍しく触り放題です。

また、砂に埋没していないトーチカはまだ普通に中に入れます。

築70年オーバーにも関わらず立ち入り禁止表示や封鎖されている様子がないのは恐らく「そのへんは過干渉しませんが、自己責任でお願いしますね」ということなんだと思います。

 

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▲このように入口が出ているものは普通に入れます

 

肝心の内部なんですが、暗すぎて全然撮れませんでした。

もし撮影の予定があるならライト持参をお勧めします。

 

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▲奥に点在するトーチカが見える

 

奥に歩を進めると、次々とトーチカ群が姿を現します。

道東の海特有の荒涼とした風景に打ち捨てられた遺構がマッチしており、何ともいえない雰囲気です。

 

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▲道東の海は基本的にドンヨリしている

 

奥の方に見えたトーチカは埋没しているもの、草が生えているもの(もともと陸地と一体化していた?)様々でした。

 

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▲半分埋没

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▲かなり埋没

 

埋没したトーチカ、ゼ◯ダの伝説なんかでイベント後に入れなくなってしまったダンジョン感があります。 

 

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▲これが本当の「草生える」

 

浜には先客のタイヤ跡もありましたが、スタックの可能性を考えるとお勧めしません。

実際に埋まった人もいるようです。

平坦な地形で直線距離はソコソコあるので、クロカン車なら楽しめるロケーションかなとは思います。

林の中のトーチカはこんな感じ

浜沿いの防霧林を超えたところにもトーチカがあります。

こちらは比較的最近、平成20年に発見されたそうです。

 

 

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▲案内板アリ

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▲展示用っぽく整備されている

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▲この1基は中に入れないようになっている

大樹町のサイトでも、このトーチカは保護する旨が書かれています。

大樹町トーチカは、海岸沿いにあるもののほかに、平成20年9月に旭浜沿岸にある町有林の伐採作業中に土に埋もれたものが発見されています。

40年もの間、3mの土に埋もれていたことで保存状態が良かったため、大樹町では歴史的に価値のある戦争遺跡として後世に残すために、トーチカ周辺を整備し保存していくことにしました。

大樹町公式ホームページ より引用

町有林ですと所管も町ですから整備し易いのかもしれませんね。浜ですと所管が自治体ではなく国になってしまうので。

見られなくなる前に一度行ってみては

今回は時間帯的にもまぁまぁ良かったのか、波もそこまで来ていませんでした。満潮や荒天時はちょっとキツイみたいなので、訪問の際は天気や時間帯にご注意下さい。

 浜のトーチカは年々埋没しており、以前は中に入れたトーチカも入れなくなっているそうです。

見られなくなる前に、機会があれば立ち寄ってみることをお勧めします。

 

今回はここまで。