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短距離選手(スプリンター)にサプリメントを1つオススメするなら「クレアチン」を推します

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どうも、森です。

今回はサプリメントの話題です。

この時期、特に学生から「何か良いサプリメントはありませんか?」と訊かれることがあります。

以前は「プロテイン」「ビタミンC(もしくはマルチビタミン)」の2つを推していましたが、最近はクレアチンもおすすめしています。

今回は、摂取方法などに関する私見も交えて好き勝手書いてみました。

概要

そもそもクレアチンとは

書くと長くなりますので、DNS社のサイトから引用させていただきます。

人体のエネルギーは「ATP(アデノシン三リン酸)」から得られる。

(中略)

ATPを作り出すために、3つの経路が存在する。「ATP-CP系」と「乳酸系」、「有酸素系」だ。この中でもっとも短時間にハイパワーなエネルギーを供給してくれるのが、ATP-CP系である。

ATPがエネルギーを発生し、リン酸が一つ外れてADPになる。ATP-CP系においてはクレアチンリン酸を材料として、ATPが再合成される。

クレアチンリン酸は「クレアチン+リン酸」であり、このリン酸がADPと結合するのだ。 つまり「クレアチンリン酸+ADP → クレアチン+ATP」となるわけである。 これを言い換えると、「クレアチンリン酸はATPを蓄えるエネルギー貯蔵庫」ということだ。

リン酸は体内で大量かつ容易に作り出すことができるため、クレアチンを摂取することにより、体内のクレアチンリン酸を増加させることが可能となる。

DNS ZONE より引用

物凄く端折っていうと、クレアチンは「瞬発系のエネルギー貯蔵量を増やすことができる」サプリメントです。

貯蔵量については、サプリメント等からの摂取により20%ほど増やすことができるといわれています。

クレアチンの効果

10数年前、クレアチンが市販されだした頃は検索しても「筋肉内に水を引き込んで、筋力をアップさせてくれるらしい」くらいの情報しか出てきませんでした。

しかし、現在は更に以下のような効果が判明しています。

  • 抗炎症作用
  • 抗酸化作用
  • 脳機能向上

何だかサプリメントの過大広告みたいになってしまいました。

しかし、クレアチンの国際スポーツ学会におけるエビデンス・カテゴリーは「A」分類。「明らかに安全で、効果があるもの」として認められています。

※このあたりの情報は、他所様のブログで申し訳ありませんが庵野 氏のブログ「リハビリmemo」が素晴らしいまとめ方をされています。

スプリンターとクレアチン

クレアチンの存在を短距離界に広めた一人として有名なのは、1992年バルセロナ五輪100mを制したリンフォード・クリスティでしょう。

ただ、クリスティはドーピングもしていた(後年、出場停止処分も受けた)ので「それ本当にクレアチンの効果か?」感があったのは否めません。

とはいえ、今では多くのスプリンターがクレアチンを摂取しています。

日本陸連の見解

日本陸連発出の「陸上競技選手のための スポーツ栄養コンセンサス」では、クレアチンの取り扱いについて以下のように書かれています。

クレアチンサプリメントは筋量と筋力を増加させると考えられるが、短距離選手はクレアチン摂取による過剰な体重増加に注意しなければならない。

ちょっと慎重な書き方ですね。

ローディング期は必要か

「ローディング期」とは、1日20g(5g×4回)のクレアチンを5日間ほど摂取する期間です。これにより、早急に体内のクレアチン貯蔵量を増加させられると言われています。

ただ、私個人としては「スプリンターは無理してローディング期を入れなくても良い」と思っています。

ローディング期を設けることで急激に体重が増加し、何らかの不具合が起きる可能性があるからです。

体重が1kg増加した場合、スプリント動作でかかる負担は単純計算でプラス1kgということにはなりません。状況にもよりますが、10倍やそれ以上の負荷になってくると考えられます。

2015年のものですが、藤光選手の記事で「これってクレアチンの作用では?」というものがありましたので引用します。  

テキサス・リレーの遠征直前、あるサプリメントを試したところ3キロも増量してしまった。それも1週間でだ。

「自分は食が細いのでサプリで補わないといけない。体は動いていたので、(栄養の)吸収が良すぎたのかも」。

使用をやめた途端、きっちり3キロ減ったが、体重が急増した間の練習で股関節にひずみが生じ、「痛くてだるい感じになった」という。

産経ニュース より引用

「1週間で」「3kg増量」。憶測ですが、ローディング期を設けて摂取したのではないでしょうか。

ちなみに、これ以降もクレアチンは摂っているっぽいですね。

ちなみに1日5gの摂取でも、1ヶ月ほどで体内貯蔵量はマックスになるそうです。

体重増加のことを考えると、やはり無理してローディング期を設けるメリットはあまりなさそうです。

お湯に溶かして大丈夫なのか問題

もはやスプリンター関係ない話になってしまいましたが、一応書いておきます。

「クレアチンは水に溶けにくいのが欠点なので、お湯に溶かして飲みましょう」みたいな話がありまして

  • クレアチンは熱で変質する可能性がある
  • クレアチンは熱湯くらいでは変質しない

という2つの派閥が冷戦状態です。ちなみにサプリメントメーカーの対応もこれについてはまちまちで「全く問題ない」派と「加熱するのはやめてください」派があります。 

▲ビーレジェは加熱しないで欲しい派

ちなみに私個人の意見は「別に溶けにくいのって問題無くない?ビルダー飲みでいいじゃん」って感じです。

※ビルダー飲み…粉末を口に入れ、水で一気に流し込む飲み方。シェイカーが汚れないのでエコな一方、むせたりすると悲惨なことになる。

クレアチン自体は基本無味ですし、BCAAのようにトレーニング中ちょっとずつ摂るようなものでもありません。

ですから「スポーツドリンクに溶かして飲んでいます」というような話を聞くと「え、何で…?」ってなります。

いや、糖質と一緒に摂取すると良いというような話は聞きますけれど。

まとめ

何だかフワっとした感じになってしまいました。以下まとめです

  • クレアチンは明らかに効果があるとのエビデンスがある
  • スプリンターにとって有益な効果があると考えられる
  • 無理してローディング期を設ける必要はないと思われる
  • 無理して液体に溶かす必要はないと思われる

個人的には1日5gのビルダー飲みでも十分に体感効果がありました。こればかりは個々人の感覚だと思いますので、ぜひご自分に合った摂取方法を見つけてみて下さい。

 

今回はここまで。