向かい風参考記録

北国在住。陸上競技、その他 いろいろ。

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人工知能がスプリンターのトレーニングメニューを提示してくれる日が来るかもしれない件について

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どうも、森です。

今回は、近年めざましい発展を遂げている人口知能×スポーツの話題を少々。

「どのトレーニングメニューが正解なのか」というのは、スポーツをしていると必ずブチ当る疑問のひとつです。もちろん対象のレベルやコンディション、目指す目標によってそれらは千差万別です。

現時点では「正解はない」というほかないのですが、もしかすると近い将来、この課題が解決するかもしれません。今回はそんな論文のお話です。

論文概要

今回ご紹介するのは「陸上競技ブログからの活動記録抽出と可視化」。東京電機大学が主になって行われたもののようです。

研究目的ですが、研究者の一人である増田 英孝 教授のwebサイトにわかりやすく書かれていましたので引用させていただきます。

モチベーション維持のための仮想ライバル提示

身近に適切なライバルがいない場合に、仮想的なライバルの活動を提示して、個人のモチベーション維持を支援するシステムを構築しています。

陸上競技選手のブログから大会記録や日々の練習内容を抽出し、実力を比較して可視化したり、活動の内容の可視化を行います。

たとえば,走り込みを行う「ダッシュ」の練習量を距離ごとに集計して比較すると、ライバルたちの練習の特徴が把握できます。自分より少し実力が上の選手の活動内容を自分の練習メニューに取り入れることもできます。

Web工学研究室 - 情報メディア学科 - 東京電機大学 より引用

ものすごいぶっ飛んだ発想ですが、自分より少し上のレベルの選手の活動内容を可視化できれば、トレーニングメニューの強度で悩む時間、無駄な失敗を最小限にできるはずです。仮に実用化された場合、とんでもないイノベーションが起きそうです。

論文の内容

人工知能分野は専門外ですので、システム関係の部分はあまり触れないことにします。笑

今回は対象、結果や今後の展望にフォーカスしていきましょう。

対象

(前略)100mの種目にエントリーしているブロガ2名を選出し,記録の推移グラフとレーダチャートを用いて可視化実験を行った.

ということで、大体100m走11秒台前半〜中盤のAさん、11秒台中盤〜後半の走力のBさんの2名が最終的な対象になったようです。

方法

2015年6月28日から同年の7月28日までの2名分のブログ記事から,4 節で提案した手法を用いて活動内容105件と大会記録7件を抽出し,人手でグラフにデータを追加した.

システム的には、カテゴリ(走る練習、筋トレなど)と量を自動判別、トレーニングにまつわる単語に反応するものを試作したようです。

結果

およそ1ヶ月の活動の中で、Aさんは記録が伸び、Bさんは伸びなかったようです。

抽出された傾向としてはAさんは技術的スプリントドリルが多く、Bさんはウエイトトレーニングが多かったとのこと。

大会結果は抽出漏れがなく、不要なデータを拾っていたりも無かったようです。が、内容や量が付随していない「接地感覚の調整」や「チューブトレ」といた活動内容までは抽出できなかったようです。

まとめ

まだまだツッコミどころや途上部分はあるものの、ワクワクする取り組みですよね。

この研究で言えば、例えばBさんは途中で怪我をしていたのかもしれませんし、そもそも1ヶ月というスパンではトレーニング効果と100mの記録が直結するとは限りません。

とはいえ、ブログだけでなくtwitterやその他SNSのデータを万単位で自動収集できれば、記録とトレー二ング内容は一定の範囲に収束してくるのではないでしょうか。

記録向上のみならず、怪我からの復帰・リハビリ過程にも応用できそうです。今後が楽しみな研究ですね。

【参考リンク】

陸上競技ブログからの活動記録抽出と可視化

陸上競技ブログからの活動記録抽出

陸上競技選手のモチベーション維持を目的とした 活動記録マイニング