どうも、森です。
被災地派遣から帰ってきて早2日。
すっごくニッチな記事になりますが、突然「被災地支援に行ってくれ」と言われた時用の記事になります。笑
初めに
まず「被災地」といえども、状況は千差万別です。
発災からある程度経っていれば水や食料は持参しなくとも大丈夫でしょう。
今回は「地震」被災地に「発災から1ヶ月後に向かった」というケースです。また「ボランティア」ではなく公的な要請に基づいた派遣になります。
したがって、最低限のモノ自体は受け入れ側で用意されている状態でした。
本記事でご紹介する「持ち物」は、被災地に行くなら最低限の装備といえるでしょう。
公的なガイドラインを見てみる
これだけ災害の多い昨今。被災地での支援に向かう人向けの情報も、ありがたいことに充実しつつあります。
まずは、公的な機関が公開している情報を見ていきましょう。
服装や持ち物
上記の画像などが非常にわかりやすいですね。
基本的に被災地に送られる際は、どの業種に従事するかはわかりません。
私の場合は事前に「内勤・事務作業」と言われていましたが、実際にはほとんど外での作業でした。
したがって、準備としては外作業に準拠したものを揃えるべきです。
また、北海道災害ボランティアセンターが公開している情報では、下記のように書かれています。
汚れても良い服装でお越しください。また、作業に適した服装をしましょう。冬は防寒着もお忘れなく。
底の厚い靴が良いですが、動きにくいものは避けましよう。
被災者への支援を最優先にするためにも、活動に必要なものは自分で準備していきましょう。 軍手、タオル、防塵マスク、ティッシュ、着替え、昼食、飲み物、救急用品(救急ばんそうこうなど)、雨具、健康保険証(写し)、ゴミ袋などは必ず携行しましょう。
ボランティア活動の流れ より引用
実際には被災地にも、一定数の作業着や長靴などのストックはあるケースが殆どです。
しかし、こうしたストックは被災者や被災した自治体の職員が使うべきものです。 自身が被災者になった際にも有用なものですので、最低限このようなリストに載っているものは揃えておいて損はありません。
実際に持っていったもの
上記を踏まえつつ、今回は下記のものを持参しました。
・作業着(3着)
・長靴(ゴアテックス製)
・トレランシューズ
・レインコート
・蛍光色のベスト
・ヘルメット
・手袋
・マスク
・モバイルバッテリ
・筆記用具(ペン・メモ帳)
・着替え(持てるだけ)まさに最低限の装備といった感じです。
実際には宿泊地のホテルから被災地への通いでしたので、パソコンや携帯、充電ケーブル等も持参していました。
持っていって良かったもの
この中で、まずは「持って行って良かったもの」を見ていきます。
作業着
いまさら挙げるまでもありませんが、1週間とはいえ3着持って行ってよかったなと。
思った以上に汚れますし、万一何かに引っ掛けて破れたりしたことなどを考えると3着は適当だったと思います。
普段は外作業はジャージ・ウィンドブレーカーで済ませてしまうことも多いのですが、外作業はポケットにモノが沢山入り、頑丈な作業着が最適です。
トレランシューズ
結果的に雨が降らなかったので長靴は使用せず、ほとんどをトレランシューズで作業しました。持参したのは以前レビューしました、レイドライトのトレランシューズです。
適度な強度・軽快さがあり、概ね快適に作業ができました。
もちろん、もっと瓦礫の多いところでは釘の踏み抜きなどのリスクがあるため安全靴を履いていくのが良いと思います。
ガラス片など思わぬところに転がっていますので、ランニングシューズや通常のスポーツシューズは避けた方が無難でしょう。
トレッキングシューズ・トレランシューズは浅い泥池・ガラス片や小石がある程度では問題なく活動できますのでお勧めです。
マスク
これについては、手袋とセットでほぼ間違いなく現地にストックがあるはずです。が、一応持参するのが良いでしょう。
作業期間は間違いなく疲労・ストレスで抵抗力が落ちます。屋内であっても粉塵の出るところはありますので必須です。
できれば風邪防止用ではなく、作業用を使用するのが良いでしょう。
モバイルバッテリ
慣れない地での作業になります。地名を聞いて現地に向かう際は、地図よりもスマホのGPSが便利です。
当然、バッテリの消耗は激しくなりますからモバイルバッテリは便利です。
スポーツ用のタイツ
これは完全に個人の感覚なのですが、私は作業中もできるだけ厚着したくないタイプでしたのでスポーツ用のタイツを上下2着ずつ持参しました。
予報で気温の下がる日に着ましたが、概ね快適でした。筋疲労や発汗による不快感も軽減してくれます。
持っていかなくても良かったかな…と思ったもの
今回の装備の中では殆どありませんでした。
強いていうなら、ヘルメットは今回全く使いませんでした。
何かが崩落してくるような環境は、我々のような素人の領分ではありません。
発災直後であれば、緊急でそういった現場への立ち入りも考えられますし、必要かもしれません。
持っていけば良かったな…と思ったもの
これは結構ありました。
途中で買い足したものもありますので、順次書いていきます。
3色ボールペン
これは途中で買い足しました。
もともと赤と黒のペンを持参していましたが、色々なものをカテゴリ分けして書くのに2色では全く足りません。また、いちいちペンを持ち換えて書くのは微妙にストレスでした。
通常時なら大して気になりませんでしたが、現場作業の際に何回もペンをポケットから出し入れして書くというのはナンセンスでした。
ペン型ライト
もともとヘルメットにLEDライトを付けていたのですが、ヘルメットを使わなかったことによりヘッドライトも一緒にお留守番に。
屋内の暗いところの確認はスマホのライトで代用しましたが、持参していたら良かったなと思いました。
最近のは高性能なものも出ていますので、防災の備蓄として持っていて損はないでしょう。
クリップボード
災害対応の際は、色々な書類が手元に来ます。
重要箇所の地図、避難者などの最新情報、今日のスケジュールなど…。
クリアファイルでは出し入れに不便しますし、直持ちでは現地で作業しながら書き込みをするのに難儀します。
今回は派遣先にストックがあり、それをお借りしました。長期滞在の場合は書類を収納するファイルも併せて用意すると良いでしょう。
時間を潰すもの
こんなことを言ってはなんですが、現場作業の場合は待機時間も発生します。
スマホを見たり、他の作業員と話をするのも良いですが、連日の作業ですから最終日は全て飽きました。
文庫本サイズの本なら1冊くらい持っていてもバチは当たらないでしょう。
まとめ
今回は派遣先に消耗品など一通りストックがありましたので、最低限の装備で何とかなりました。
荷造りをしていて思ったのは「これってキャンプ・登山装備に近いな」ということです。
「日頃からの備えを…」と注意喚起はされていますが、実感がわかないと準備も難しいものです。
そんなときは、1泊キャンプからの登山をお勧めします。
「コレは必要だったな」となるものは災害時にも役に立ちます。また、災害用の道具は定期的な点検も必要ですが、年に1、2回キャンプの習慣があればレジャーと点検を同時に行うことができます。防災食の備蓄も無駄にすることなく消費できるでしょう。
気の進まないことは楽しいこととセットでやるのが一番ですね。
今回はここまで。