どうも、森です。
こちらでの作業も3日目を迎えました。
さすがに勝手に動き回り写真を撮るわけにもいきませんので、写真少な目です。
家屋の損壊判定について
前回、前々回でお伝えしたとおり、家屋の損壊状況を順次判定しています。
外観からの損壊状況確認、家主立会いのもと内部を確認していきます。
住宅の構造というのは、温暖な地域と寒冷地でも違いますし、どういった災害で被害を被ったかによって壊れ方も様々。
したがって、損壊判定の方法もケースにより微妙に異なるようです。
※1から10まで書くと非常に長くなりますので、かなり詳細を省略しています。話半分くらいで見ていただければと思います。
外観の損壊判定
外観の判定は主に基礎・外壁・屋根で行います。
基礎の損壊
基礎部分に関してはヒビ(クラック)の箇所数によって判定を行っています。
箇所数に◯メートルを掛けて出た数字と家屋外周の比を見ていくわけですね。
家屋の外周が50mに対して基礎部損壊が5m損壊程度という算出であれば、基礎損壊10パーセントという感じです。
外壁の損壊
外壁に関しては、損壊状況に対し程度(グレード)が付けられ、被害範囲と合わせて外周との比を見ていきます。
家屋の外周50mに対して、程度1損壊が5m、程度2損壊が10mということになれば、程度1損壊10%、程度2損壊が20%、無被害70%ということになります。
屋根の損壊
屋根に関しては、本州の瓦屋根と異なり、コチラはトタン屋根が主流。
正直な話、「剥離」ではなく多少歪んだ程度では損壊の程度を高くは出せないのが現状です。
その他損壊
家主さんからヒヤリングした特記事項を調査・確認していきます。
煙突部や外の灯油タンクなどは、破損している家屋がけっこうありました。
設備に対しても損壊評価の基準が定められていますので、そのガイドラインに従い算定していきます。
外柱から建物の傾斜も計測します。傾斜に関しても、一定以上の数字が出ると損壊状況に加算されます。
内部の損壊判定
内部の判定は主に天井、内壁、床を見ていきます。
フロア全体からみたその部屋の面積とグレードで損壊状況を算定します。
これに関しては外観と同じく、ガイドラインの得点表に基づいた作業となります。
例えば1階リビングがあって、1階面積の20%を占めているとします。
また、寝室が1階面積の10%を占めているとします。
リビング天井に程度2損壊、寝室天井に程度3損壊が認められた場合、程度2損壊20%および程度3損壊10%に当たる部分の得点が加算されます。
天井の損壊
天井に関しては一部剥離していないか等を判定します。
築年数の古い家屋などはけっこう剥離がみられました。
内壁の損壊
内壁に関しては、全く被害のなかった家屋はほとんど無いでしょう。
小さなキズやズレ、酷いところはクラックが入ってしまっていました。
築年数が新しくても、このような被害を完全に防止するのは難しいようです。
床の損壊
床に関してはヒビというよりは、基礎部分が傾いたことによる傾斜が多く見られました。
やはり年式の古い住宅は一部陥没していたり、逆にせり上がってしまっている箇所もありました。
その他の損壊
戸、窓など建具の損壊も確認を行います。
立て付けが悪くなってしまい、開閉がし辛くなった戸などが多くみられました。
半壊判定はポンポン出せない
全体の20%以上の損壊が認められた場合は半壊であり、公費補助の対象になります。
が、半壊判定を乱発することはできません。
「では、全く被害の無かった家と損壊19%の家は同じということなのか」という話になってしまいますが、どこかで線引きは必要です。非常に歯がゆいところですが。
意外にも市街地内の建物が損壊している
年式の古い農村部の建物よりも、市街地部の建物が全損…というケースが多いようです。
その多くは1階部分が店舗で2階部分が住居…といったケースだそうです。現行法では厳しくみられますが、1階部分の柱が少なかったため住居部分の重さに耐えきれず崩落しているようです。
関係手続きがまだ終了していませんので、メチャクチャ危険な建物以外は撤去もまだ先の話でしょう。
その他雑記
写真など載せていきます。
あと、ホテルの朝食バイキングで毎回同じものを食べていると飽きることに気がつきました。
▲美味しいけれども飽きる
▲復旧の前段階、撤去にもまだまだ時間を要しそうです
▲99周年はすごい
撤去作業も「本格的に雪が降るまでには何とか」といった思いがあるようです。
今の感じだと年内にギリギリ…といった状態でしょう。
根雪が遅くなることを願うばかりです。
今回はここまで。