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道北のマイナー絶景スポット、秘境・雨竜沼湿原を尋ねる

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caution!

本記事は2018/8/23に投稿されたものをリライトしています。

北海道には大小様々な湖沼が存在します。知名度こそ日本最大の面積規模を誇る「釧路湿原」が優位ですが、景観の面では道北にある「雨竜沼湿原」が個人的には至高であると思っています。

このときは南暑寒岳にも登りましたので、併せて再掲したいと思います。

概要

「雨竜沼湿原」は北海道の北部、雨竜町に存在する国定公園自然保護地区です。標高約900mの高地にあり、100ha余りの広大な面積を誇ります。湿原内には大小合わせて700以上の沼が点在しています。

アクセス

GoogleMap上では湿原そのものを指し示していますが、スタート地点は約3.5km離れた「雨竜沼湿原ゲートパークキャンプ場」となります。

見てのとおりド秘境ですので、スタート地点まで旭川市からは車で1時間30、札幌圏からは2時間30分ほどを要します。というか、の雨竜町からでも40分程度かかります。必然的に車でのアクセスが最良でしょう。

前泊もオススメ

スタート地点の「雨竜沼湿原ゲートパークキャンプ場」は名前の通りキャンプ場。テントサイトは狭めですがフラットで、トイレも綺麗です。

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▲雨竜沼に用がない人はまず泊まらないので空いている

これといった設備はありませんがロケーションは非常に良いので、時間が許す方は前泊をお勧めします。

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雨竜沼湿原〜南暑寒岳探訪

湿原に入るには登山道を3.5km、1時間30分ほど歩く必要があります。湿原内の木道は1周4kmですので、往復11kmほどです。

木道の向こう側の南暑寒岳を完登するなら更に歩くことになりますので、体力・時間的にも前泊して朝に出発するのが良いと思います。

キャンプ場〜湿原入口

序盤こそちょっとしたトレッキングですが、途中からはほぼ登山です。登山用の装備をお勧めします。

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▲序盤だけはこういう道

途中には「白竜の滝」があります。さほど迂回するわけではないので、急ぎでなければ寄り道するのも良いと思います。バカみたいに水が綺麗です。

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▲まさに清流

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しばらく登山道を行くと、湿原の入り口を示す看板が現れます。

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▲同行してくれた友人ニシくん

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▲国定公園であることを示す看板

湿原の直前には、外から種子を持ち込まないよう靴を洗う小川があります。ここを越えればいよいよ湿原内です。

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湿原内木道

特別保護地区のため、湿原内での行動圏は木道のみ。迷うような構造ではありません。

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▲やたらノスタルジックな木道

標高が高いせいか、空が近く感じます。遮るものもありませんので、ひたすらゆったりした風がザーっと吹いていきます。壮観とは正にこの光景でしょう。

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▲どこか牧歌的ですらある

大小様々な沼は恐ろしいほど透き通っています。川に接続しておらず、生き物がいないため水も汚れないのでしょう。要は超規模の水溜まりということになります。

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▲空を写す鏡のような沼

このように水底が透けて見えるほどですが、生き物の影すらありません。それにより独特の植生が保たれています。

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▲綺麗というほかの言葉が見当たらない

南暑寒岳

景色を楽しみたい!というのであれば湿原内の木道で十分です。登山を含めるとそれなりの体力を要します。湿原を上から見下ろすのは壮観でしたが「またあそこに下りて戻るってヤバいな」と冷静になってしまいました。

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▲この辺りでちょっと冷静になってしまった

山頂からの風景は良かったのですが、この時点でさすがに疲労困憊でした。このとき先行していた方が1名いたのですが、そのままノンストップで隣の暑寒別岳へと消えていきました。登山をしていると稀にこういうヤバい人にでくわすので面白いですよね。

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▲山頂からの眺め

帰りは急ぎ足でしたが、それでもキャンプ場まで往復8時間ほど要してしまいました。木道の終盤でハンガーノック(低血糖)状態になったときは流石に身の危険を感じました。

景勝地としては最高峰のスポット

美瑛の「青い池」や丘陵のように車でダイレクトにアクセスできる手軽さはありませんが、個人的には北海道でも最高峰の景勝地だと思っています。

木道一周含めた往復であれば、5時間ほどあれば多少の余裕をもって見て回れると思います。ヒトを避けていくそうですが、ボス格のヒグマが生息しているそうですので、熊鈴は携帯しましょう。

 

今回はここまで。